吹抜対策・温熱環境

2020年1月22日 (水)

『温かい家は寿命を延ばす』、再び!

今年の冬はかなりの暖冬で雪も少ないとのことですが、朝晩はそれなりに寒いと感じます。

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昨年10月頃、発売された時にFBに書いた記事をこのブログにも転載しましたが、暖冬とはいえ、冬本番となったこの時期に再び!

週刊文春のムック本として、『温かい家は寿命を延ばす』という本が出版されています。写真にあるように本の表紙には、
〇熱中症を防ぐ家
〇きれない空気を作る家
〇頭がよくなる環境
〇快眠できる家
など、キャッチーなフレーズが並びますが、図やデータなどを多用し、医学的根拠なども示しながらの充実した内容になっていると思います。

温かい家だとなぜ寿命が延びるのかというと、冬寒い家に住んでいると、寒いだけで血管に負担を掛けますし、ヒートショックと言って、「家の中で、リビングは温かいけど、トイレや風呂などが寒い」など、部屋ごとに温度差があると、さらに体に負担を掛けて、長い時間を掛けて健康が損なわれることが多いですし、場合によってはそれによって命を落とすということもあり得るから」で、「それを防ぐために、(簡単に言うと)サッシュや断熱材の性能を良くして家の断熱性を高めて、エネルギーをできるだけ使わずに温かい家にしましょう」ということです。

よく言われますが、1年で、交通事故で亡くなる人が約4,000人くらいであるのに対して、ヒートショックが原因で入浴中に亡くなる人は17,000人にもなることからも、家の断熱性の重要性が改めて見て取れると思います。もちろん最近では、逆に家の中での夏の暑さ対策も重要になってきていますが。

こうしたことは、見方によっては脅しのように受け取られる可能性もあるので冷静に見る必要はありますが、「食事」や「運動」などとともに、「家の断熱性」も健康にかかわる、決して小さくない要素のひとつであることがかなりわかってきましたし、それをできるだけ低コストで実現できるようになってきたので、さらに盛んに言われるようになったのではないかと思います。この本以外でも、「建物と健康の関係性」についての書籍は増えてきたと思います。新築だけでなく、これは長く住むためにリフォームなどでも検討する価値があることだと思いますので、ご興味のある方はぜひお手に取ってみて頂ければと思います。ネットですぐ購入可能です。

そして、「健康」ももちろん大事ですが、断熱性に優れた家は、室内が暑くなったり寒くなったりする速度がゆっくりになりますし(朝、キッチンが寒いなどが軽減されるなど)、部屋同士や部屋の中での上と下(床付近)などでの温度差(温度ムラ)が少ないので、何といっても『快適』であるのが、断熱性を高める利点だと考えています。


2019年10月19日 (土)

『温かい家は寿命を延ばす』週刊文春ムック

2019年2月13日 (水)

「全館空調」、3軒進行中!

最近ネタが渋滞して、仕事ネタがほとんど出せていなかったので少々・・・(笑)

昨年末から当事務所の標準仕様とさせて頂いている「全館空調」ですが、おかげさまで現在、それそれで関わり方に少しの違いはありますが、それでも順調に進んでいます!

①現在基礎施工中の住宅

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ここが「全館空調」で一番早く着工しました!こちらは施工会社さん優先で全館空調のシステムを選んでいます。とても楽しみです!

②現在打合せ中の住宅

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こちらは既に、設備関係を選ぶべく、ショールーム周りもさせて頂きました。コストダウンの中で、「全館空調」をどうするか、まだまだ打合せが必要な面もあります。それでも楽しみです!

③現在下打合せ中の住宅

こちらが、全館空調のご要望を始めてくださったお客様。建築への興味も深く、全館空調以外でも、とても濃い~打合せが続いていきそうで楽しみです!先日は、当事務所の施工例で、「断熱等級4」を取得している「土間のある家」で、特に吹抜や垂木構造の天井などをご覧頂いたりもしました。

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忙しいですが、せっかくの全館空調、メーカーさんの説明に流されるだけでなく、技術的にしっかりと選んでご提案できよう頑張ります!!!現在進んでいる全館空調の各社さんのシステムについても、いくつかご紹介したいと思っています!(^O^)/

磯貝地域建築設計事務所WEBサイト

2018年12月25日 (火)

「全館空調」を標準仕様にします―「設計事務所・建築家とつくる『全館空調の住まい』」

※この記事は、「エコハウス・全館空調を標準仕様にします」として、内容を更新していますので、このブログ中の下記の記事をご覧下さい。
http://isogai-a-and-l.cocolog-nifty.com/isogai/2019/01/post-49505c.html


※この記事は、今後、発展的に修正していく可能性があります。
 (既に、最初の記事アップ以降、誤字や説明の追記、スペシャルサンクスのみなさまへの言及の位置を変える、参考事例の説明と写真の追加などをしています)

 

はじめに、このように私が考えるに至ったきっかけを作って下さった設計相談中のS様、そして館林の空間設計室の中村さん、建築コンサルタントであろうハウス・ベースを主宰している植村さん、話をつないで下さった夏井さんには特に厚く御礼申し上げます。長くなりますがご容赦頂くとともに、最後までお読み頂ければ幸いです。

この度、当事務所(磯貝地域建築設計事務所)では、年明け平成31年(2019年)より、当事務所が設計監理をさせて頂く戸建て住宅について、「『全館空調』を標準仕様とする」ことといたしましたのでご案内申し上げます。

 

「全館空調」とは、最近増えてきたのでご存知の方も少なくないと思いますが、簡単に言うと、「住まいのどの部屋、どの場所においても、同じ室温にするための冷暖房の仕組」のことです。従来から、高齢者の冬場のヒートショック抑止などの観点から勧められてきましたが、最近は、「家での生活の快適さ」を求めて採用する方が増えてきたようです。例えば、「トイレに行くのに廊下がヒヤッとして寒いのがイヤ」、「お風呂場や洗面脱衣室、トイレなどが寒いのがイヤ」などです(「空調」とは、(本来は換気も含めた)冷暖房のことを言います)。

 

どなたもご想像頂けると思いますが、全館空調は、人が使っていない部屋にも空調をするわけですので、個別空調(各部屋ごとにエアコンやストーブ、床暖房で行なう空調)に比べてどうしても光熱費が高くなります。しかし、さまざまな工夫により、その光熱費アップも圧縮できるようになってきました。

 

しばらく前から、地球温暖化対策としての高断熱化、ゼロエネルギー化(ZEHなど)は国の方針となっているわけですが、「エアコン1台で暮らす」や「床下エアコン」など、イニシャルコストをできるだけ抑えて、室内の温熱環境を良くしたり、エコハウス(自然再生エネルギーや自然素材などを利用して、環境への負荷を少なくしようとする住宅)などの実績もかなり増えてきて、さらにはそうした技術情報がオープンになってきました。こうした本は、書店でも普通に見つけることができます(ただ、申し上げないといけないのですが、建築の、特に地場の住宅業界は、未だに「アナログ」が主なので、教科書通りに現場は進まないのですが・・・)。

 

そうした背景や建主様のニーズなどを受けて、今回当事務所では、「全館空調」を標準仕様とすることにしたものです。

 

もちろん、「標準仕様としてお勧めをする」ということであって、全館空調以外の住宅のご依頼をお受けしないというわけではありません。

 

全館空調については、一部の先駆的な設計事務所さん以外は、一部のハウスメーカーや施工会社さんが勧めていますが、実はひと口に「全館空調」と言っても、いろいろなメーカーのシステムを使っていたりすることがほとんどなのですが、一般的には、全館空調の住まいを実現するには、そうでない家に比べて200~300万円ほど追加で費用が掛かるのが一般的です。ただ、先ほど申し上げたような一部の先駆者の方々の中には、創意工夫を重ねて、安価に全館空調を実現していらっしゃる方も少なくないようです。ちなみに「OMソーラー」なども知られていますが、OMソーラーはフランチャイズ制なので、フランチャイズ契約した施工会社でしか施工できないので、施工会社が自ずと限られてしまうのですが、OMソーラーと開発は同じで、そうしたフランチャイズ契約が不要で、どの工務店でも少しの指導料をメーカーに支払えば施工できるシステムもあるのです。「OMのような家が良いけど、施工会社は決まっているし・・・」などの悩みは、実は不要なのです。

 

そうしたことをふまえて、現時点で当事務所が考える、
●「設計事務所・建築家と『全館空調』の住まいをつくる意義」とは、「全館空調」を施工会社さん中心に選ぶと、他の標準仕様などが全部セットでくっついてきてしまう(もちろんそれで大満足の施工会社さんが見つかれば良いわけですが)。こうしたことから、設計内容や施工会社さん選びの制限を受けることなく、さらには、「いろんな全館空調の中から、細かなライフスタイルやご予算に応じて、全館空調の仕組を選択できる」という点にある
のではないかと考えています。

 

さらには、当事務所にご依頼頂くことのメリットとして挙げるとすれば、

●従来より、長い軒や庇、通風などを考慮した「パッシブデザイン」に力を入れてきた当事務所のノウハウは、「全館空調」を補完して、温熱環境の快適さや光熱費の削減に貢献できると考えること(参考ですが、私がパッシブデザイン、特に通風にこだわるのは、幼少期に暮らした家が、夏の午後や夕方などに涼しい東風を運んできてくれて、そこでの昼寝がとても気持ち良かったとの原体験に基づいているのだろうと思います)
●断熱については、以前よりその時代の最新基準に合わせた仕様を標準としてきたこと。さらには建主様のご要望に応じて、税制上の優遇を受けられる省エネ基準などに適合させ、合格してきたこと(今までは、「外皮計算」など一切外注せずにきました。今後は外注も視野に入れていますが、私がチェックしますので、品質に問題はありません)
●これらをふまえて、吹抜があっても温熱環境も快適な住まいを少なからず手掛けてきましたが、さらには、必要に応じて「吹抜調査」などを行ない、引渡し後でも相談に応じたり対応してきたこと
●当事務所のもともとの標準的な仕様としては、あとは太陽光発電パネルを載せれば、ほとんど増額なくZEH(ゼロエネルギーハウス)になるようにはなっていますが、私自身は「ZEHプランナー」として登録していますので、もしZEHにして補助金を受けたいなどの場合にも対応がしやすい(補助金は必ず受けられるわけではありません)

 

などがあるかと考えています。

 

私が社会人になったころには、「高気密・高断熱の家」というのが流行っていました。しかしそうした家の多くは、「断熱性能を上げるために窓を小さくする、中間期であってもエアコンを使う」という、日本の気候風土に合った開放的な住まいとは相反する条件を前提としていました。もちろん、花粉症がひどい方や周囲が砂ぼこりがひどいなどのケースにおいてはそうした家も一定の意義はあるかとは思いますが、当事務所が目指すのは、「春・秋などの中間期を中心に、あくまでも軒や通風などの「パッシブデザイン」や「外部とのつながり」を重視した上で、特に酷暑や厳冬やその周辺時期の室内環境の悪化を「全館空調でカバーする」ことで、室内環境を快適にするとともに、イニシャルコストや光熱費などを可能な限り抑えていく。そしてデザインや使い勝手、細かな工夫などは、今までと同じく、建主様のご希望に沿っていく」という住まいです。

 

ご存知の方も多いと思いますが、冬についてですが、「北海道の家は断熱をしっかりさせ、光熱費を惜しまず掛けて暖房して、冬は家の中でTシャツで過ごしている」といいます。とても優秀な先輩建築家が北海道で活動していて、「北海道は、断熱や暖房が死活問題になるから真剣度が違う」といったような助言を下さったことがあります。光熱費を湯水のように掛けてよければ、どの家でも全館空調のような状態にすることは簡単です。ただ、やはり光熱費は安いに越したことはないのです。そして、通風もままならない密集地で、高いプライバシーが求められることの多い東京などの大都市でも、空調には力がそそがれてきたものと思われます。もちろん群馬には、北部には雪の多い地域もありますが、基本的には「全館空調までは必要ないだろう」と考えている専門家が多かったように思います。しかし技術は進み、比較的安価で採用でき、光熱費などを抑える工夫も発展して来ました。そして地球温暖化によると思われる、近年の酷暑、特に海がなく、一部では東京のヒートアイランド現象の影響も受けて夏に高温になる傾向が高い群馬県においても、「全館空調」を標準仕様としても良いのではないかと考えるに至りました。せっかく家を建てるのですから、できるだけ快適に暮らしたいと思うのは誰でも同じなのだろうと思います。

 

そうしたことで「標準仕様」として始めますが、当事務所においては、全館空調や断熱性能向上などに真摯に取り組んでこられた施工会社さんと技術交流・情報交換を常に行ないながらさらに発展させていきたいと考えています。まずは年明け着工予定の安中市の住宅から、施工会社さんが建主様にご提案して採用された事例ではありますが、「全館空調の住まい」を始めます。

 

それと、今まで当事務所に設計監理をご依頼頂いた建主様には、「うちの家は全館空調ではなかったのに・・・」と残念に思われる方もいらっしゃるかと思います。でもご心配は要りません。当事務所で建てさせて頂いた住宅は全て、基本的な断熱性能を高くし、かつしっかりと監理をしてつくってありますので、全館空調の必ずしも前提条件ではありませんが、「そうなら絶対にその方が良い」高い断熱性能を持たせてあります。そして、「廊下をできるだけつくらない間取り」がほとんどであることも良い方へ影響します。もし当事務所の建主様で「全館空調」のような暮らし方、温熱環境にご興味がある方がいらっしゃったら、ぜひお声掛け下さい。責任を持って、「全館空調と同じような住まい方へのアドバイス」をさせて頂きます。

 

何と言っても当事務所がこうした方向に進もうと思った最たる原因は、「私自身が住んでいる家が築20年くらいで、ペアガラスではありますが、今どきの断熱仕様に比べるとかなり弱いので、冬は寒くて夏は暑い。特に、年齢とともに冬の寒さが体にしみるようになってきて、「この寒さがイヤ!何とかしたい!」のです(苦笑) 

 

もちろんお気付きでない方が多いと思うのですが、いろんな本などでも指摘されているのだろうと思いますが、家を建ててお子さんが生まれたりなど家族が多いと、誰かがどこかを使っていることが多いので、家の中の温度差は少なくなる傾向はあるのだろうと思っています。2階建ての冬の場合、1階のLDKが暖まっていれば、2階の個室などもほんのり暖まりますし、夏には逆のことが言えます。しかし多くの場合、子どもは成長していつかは家を出ることがほとんどですし、高齢になれば、伴侶が先立つなど、家族の人数が少なくなることが通常です。ですので、家族の人数が減るほど、家の中の温度差が際立って感じられるようになるのだろうと思います。

 

以上、長くなりましたがお知らせまで。ご興味をお持ちいただけた方がいらっしゃったら、当事務所WEBサイトの問い合わせフォームより、無料相談をお申込み頂ければ幸いです。以前からお知らせしていますが、既存の住宅であっても「吹抜が寒いので何とかならないか」などとのご要望に対しての調査やリフォーム提案・施工会社のご紹介と見積チェックなども行なっていますので、ご相談頂ければと存じます。
(リフォーム・リノベーション事業についての過去の記事)
http://isogai-a-and-l.cocolog-nifty.com/isogai/2017/02/post-55e4.html

 

今後ともより良い建物づくりに努力していく所存ですので、当事務所を宜しくご愛顧頂きますようお願い申し上げます。

 

磯貝地域建築設計事務所WEBサイト

 

 

 

※添付の写真は当事務所設計監理の「土間のある家」です。UA値=0.83W/(㎡K)で、断熱等性能等級4の認定を受けて、税控除なども受けています

 

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2018年5月21日 (月)

「ZEHプランナー」に登録しました

この度当事務所は、「ZEH(ゼッチ)プランナー」としての登録を行ないましたのでお知らせいたします。

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「ZEH」とは、ゼロ・エネルギー・ハウスの略称で、要するに、低炭素社会推進のための、「エネルギーを購入せずに暮らせる家」ということでしょうか。そのために、家の断熱性能を上げ、太陽光や太陽熱、地中熱などの再生可能エネルギーによって、年間の一次消費エネルギー量(空調、換気、給湯、照明等)をまかなうことを目標とするということです。しばらく前から言われていますが、政府は、2020年度に、新築住宅の50%をこのZEHにするとの目標を掲げて推進しています(目標達成は簡単ではなさそうですが)

「ZEHプランナー」は、「ZEHビルダー」と同じもので、当事務所の業務としてプランナーの方が適当であろうとプランナーとして登録しました。ZEHは、家の概念ですので、建主様の希望と施工技術があれば作ることはできますが、ZEHに関するさまざまな補助金を受ける場合は、こうした「ZEHビルダー/プランナー」が設計や施工をする必要があります。

ただし国の補助金用の予算には限りがありますので、申請すれば必ず補助金が受けられるわけではありませんが、ZEHを建ててみようかとお考えの方には、良い機会であると思います。ちなみに今年度のZEH関係の事業は、環境省、通産省合わせていくつかありますが、一般的なZEHを建てる際の「ZEH支援事業」では70万円/戸(+30万円を上限とする蓄電システム)、これに加え、「先進的再エネ熱等導入支援事業」を組み込めるケースでは、90万円/戸が追加されることになっています。

いずれも先着順で、今年度の一次公募は5/28~6/29で、今から一から始めて補助を受けるのはなかなか大変だと思われますが、応募状況によっては、二、三次公募も予定されています。ZEHに興味のある方は、ぜひ当事務所にご相談下さい。通常のメーカーや工務店さんが作るZEHとは一味違った、設計事務所らしいご提案ができるように努めてまいります。

ちなみに当事務所は、このZEHプランナー登録において、「新築」だけでなく「既存改修」でもZEHをご提案したり、補助金のご相談をお受けしたりできるようにしてあります。

そして上記のロゴは、ZEHビルダー/プランナーに登録すると利用することができるようになるもので、ロゴの下部にある英数字は、当事務所の登録番号を示しています。

ZEHプランナー登録をきっかけに、ZEHはもちろんのこと、ZEHにまではしないものの、断熱性や省エネルギーに関してより配慮した建物を建主様にご提供できるように頑張っていきたいと思います。

磯貝地域建築設計事務所WEBサイト

2017年7月12日 (水)

「超断熱住宅」見学できます

今日は蒸し暑かったですね~。あやうく室内で熱中症になりそうになった気がします。気を付けていかねばです。今年は、暑さ対策グッズとして冷却スプレーが流行っているとも聞いたので、今度物色したいと思います。

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そういえば先月末に、私も加入させて頂いている「断熱グループぐんま」のサイトがオープンしました!よろしかったらご覧になってみて下さい!
http://www.dan-netsu.com/

その関連で、8/5(土)、6(日)に、全国一の暑さを記録することも多い館林市で、河本工業さんが設計・施工された「超断熱住宅」の見学会が開催されます。UA値はおそらく0.2代と、かなりの断熱性能を持った住宅です(その分、費用もかさみますが)。その日屋外が暑ければ、室内がどの程度暑さを遮ってくれるのが良くおわかり頂けると思います。

上記サイトに現場見学の問い合わせフォームがありますし、私の方へご連絡頂いても、ご案内できます(私がご案内する場合は、週末は混み合う可能性があるので、その前の7/31(月)~8/4(金)でもご見学頂けることになっています。ご興味のある方は、ふるってご見学頂ければ幸いです!

2017年4月 8日 (土)

「断熱グループ群馬(仮)」に加入させて頂きました!

これも3月のことになるのですが、お世話になっている方が、断熱に関するグループを結成したとうかがったので、私も入れて頂きました!名称はまだ仮ですが、「断熱グループ群馬」になる予定だそうです。

先日、第2回目の会合から出席させて頂きました。群馬は、館林のような暑い地域と、利根地方のような寒さが厳しい積雪地域が混在します。その両極の環境において、それぞれに独自の断熱に関する取り組みを続けてきた会社さんらがリーダー的存在となっているようです。

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今回の会合では、断熱などを中心に、住まいに関するいろんな取り組みや意見が交換されました。とても勉強になるなと感じます。私も以前から、断熱等級4を設計の標準として、必要に応じて、そうした性能の証明を第三者機関に出してもらうなどのことはして来ましたし、しばらく前からこのブログでもご紹介しているように、吹抜等の温熱環境について、具体的なデータ収集や対策を行なってきているので、断熱に関してさらに技術力の向上が図れそうなこの会への参加は、とてもありがたく思っているところです。

この場で話し合われたグループ加盟会社としての断熱性能についてのルールなどを併せ当事務所では、
●外皮性能UA値を、ゼロエネルギーハウス(ZEH)で補助金を受ける際に
 実質的に求められるレベルの「0.45以下」とする
●通風や庇による日射コントロールなど、
 パッシブデザインをさらに積極的に取り入れる
●「ヒートショック対策や快適性確保のため、
 住居内各室の温度差をなくす(低光熱費で)」

などを基本スタンスとして設計を進めていく方針としました。詳しくは、お気軽にお問合せ下さい。

2017年3月25日 (土)

「クラガノキューブ」で吹抜調査

ブログネタが渋滞しているので遅くなってしまいましたが(苦笑)、本格的な春が来る前に、2月末に「クラガノキューブ」でも吹抜調査を行なったことをお書きしたいと思います。

「クラガノキューブ」は、2012年9月引渡しですので、入居後既に4年半が経ちました。早いものだな~と感慨深いです(笑) こちらのお宅でも、いろいろ打合せした上で、リビングに吹抜を設けました。分譲地内で南の隣家が比較的近いので、1年中、できるだけまんべんなくリビングに光が入るよう、リビングの上に吹抜を設けて窓を付けた、ローコストを謳った家です。

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吹抜調査については、今まで調査した「土間のある家」、「石原町の家」と同様でしたが、温度を測った上でも、やはり吹抜のせいで寒々しいなどのことはないようでした。暖房器具としては、設計時には床暖房なども検討しましたが、結局は設置せず、エアコンとその他の補助暖房で生活なさっているとのことですが、「吹抜が寒くて大変など感じることはないです」とのことでした。光熱費なども特別高くて困っているなどのこともありませんでした。

そして何より、吹抜調査の前にご主人様と何度かメールしたりしていたのですが、その中で、

『ただ、やはり「暖かい」というよりは「凌げる」という表現が正しく、感じ方次第では「寒い」となるのでしょうね。私の場合は、そういったデメリットをある程度覚悟した上で、採光性や空間の広がりを優先した部分も有りますので、やはり何を優先するか、で後々の受け止め方も大きく変わるような気もしますね。暖かい家に住みたいのであれば、吹き抜けにはしないです。お金が有れば暖房器具の追加などを検討したかもしれませんが(笑)』とのご意見を頂いており、私としてもとても役立っているなと感じています!建主様、ありがとうございます!(註:「お金があれば」というのは半分冗談です(苦笑) 建主様、引用がまずければ言って下さ~い!)

私から補足しますと、「冬は寒い」と言っても、少なくとも群馬の平野部では、例えば12~2月の毎日の24時間、耐え難いほどの寒さになるわけではないのであって(断熱性能などにもよりますが、そうした日時はそれほど多くはないはず)、「凌げる」というのは、その中でもかなり寒い日、寒い時間帯のことなのではないかと理解しています。

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以前にも書いたかも知れませんが、こちらの「クラガノキューブ」は、引渡し前後の手直しはありましたが、その後は手直しがほとんどなく、定期点検以外でお宅にお邪魔することがほとんどないので、喜ばしいことではありますが、「問題が少ないと、逆に建主様と疎遠になってしまうのだなぁ」と感じている面もあります。打合せ中はまだまだ小さかったお子さんも、あっというまに大きくなっていました(笑)

ということで、建主様におかれましては、お休みにもかかわらず、吹抜調査にご協力頂き、誠にありがとうございました。今後とも宜しくお願い申し上げます!

2017年3月10日 (金)

「石原町の家」で吹抜調査

春は三寒四温とはいえ、朝の寒さが厳しくて大変です。

以前から書こうと思っていたのですが、私が一番好きなテレビ番組は?と聞かれたら、「マツコ&有吉の怒り新党」だと即答します(笑) しばらく前に夏目ちゃんがやめてしまいとても残念に思っていましたが、後任の青山ちゃんが、だいぶこなれて来ていい味出して来たなと思っていたのですが、「怒り」にこだわらない新番組に代わるとのことで、青山ちゃんも交代になるとのこと、とても残念です・・・。

それはさておき、今年から本格的に始めている「吹抜調査・吹抜対策」ですが、先日の「土間のある家」に続き、昨年引渡しした「石原町の家」でも調査させて頂きました!(スマホなので、きれに撮影できなくてすみません)

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「土間のある家」と同様に調査していきましたが、普段の生活のご様子をうかがったところ、こちらの家では、床に杉の厚板を貼ったこともあって床暖房を採用しませんでしたが、エアコンと他の補助暖房で生活なさっているとのことで、玄関から隙間風が入るなどのことを別途うかがっていて対策を講じてきたこともあってか、「吹抜が寒いと感じることはほとんどない」とのことでした。こちらの家では天井から吊るすペンダント照明を採用したこともあり、シーリングファンではなくて別の機械を使いましたが、それを使っての上下階での温度差を少なくするとのことも効果があるようでした。

その他、他の家の吹抜と比べての特徴も、おおむね予想通りでした。とても参考になる調査でした。建主様におかれましては、お休みの日にご協力頂き、ありがとうございました!今後も他のメンテも含めて、宜しくお願い申し上げます!

そして明日は3.11から6年。静かに冥福と復興を祈りたいと思います。

2017年3月 6日 (月)

いつもの岩原スキー場で断熱調査?

ふ~、今週末でひと山越えました。さらに頑張らねばです!

○○学園のニュースが続きますが、もう見るのにうんざり、とっとと解明せよです(苦笑) 個人的には右も左もある程度は理解できるつもりでいるのですが、どちらの側も、「それを利用して身勝手に自己の利益を得てやろう!」という人がまぎれこんでいるものなのでしょうね(苦笑) 過去の戦争で亡くなった方には最大の敬意を払わなければならないのは当然だと思いますが、その中に自身のエゴで動いていた人、それを悪用している人、例えば天皇を利用する人などが必ずいるのだと思っています。気を付けて見ていかないとと改めて思った次第です。

それはさておき、今年も毎年恒例となった「友人家族との岩原スキー場」に行って来ました!いつものペンションに泊まって、楽しく過ごして来ました!

今年は、友人のお子さんである保育園年長男児が初本格ゲレンデとのこと、そして別の友人の女児を上に連れて行くとのことで、いろいろ初体験がありました(笑) この女児ちゃんは、リフトで上に行くことを「山に行く!」と言って喜んでいました。とても素直な表現ですよね(笑)

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岩原は、昨年、一番高いところまで行ったことを思い出しましたが、今回はその前までにしました。それでも関越自動車道をのぞむ景色はとても爽快でした!子供たちにとって、良い思い出になれば良いなと思うところです。

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そしてこの日は、土曜の夜になって雪がかなり降り始め、寒くなってきたようでした。そして、子供たちが喜ぶかと思い、吹抜調査で使っている非接触温度計を持って行きました(笑) そして改めて気づいたのですが、室内側が樹脂製のサッシュ(もしかしたら外も樹脂のサッシュだったかも・・・)が普通に使われているようで、サッシュの障子の温度は高めでした。そして、「北海道では、冬は室内でTシャツで過ごす」との以前から書いていることと同じく、こうした新潟の降雪地でも、サッシュなど断熱をしっかりとして、暖房は、温水暖房器を使っていて、部屋の中はとても暖かいことを改めて確認しました。それでも、暖房をしていない玄関やそれに続く廊下は、とても寒かったのですが(苦笑) それを受けて長岡に住んでいた友人に話を聞いたりもして、断熱や冬の暖房などについての見識を追加できたのでした!

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朝になると、たくさんの新雪が積もっていました。

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そして子供たちは、スキーも良いですが、それより何より、新雪が積もったゲレンデで、小さなかまくらを作ってもらって入ったり、「基地だ~!」など言って、スキーそっちのけで遊んでいたのでした(苦笑) 大人にとってもほほえましい光景です(笑)

余談ですが、このペンションに泊まるのはもう3回目ですが、今年初めて「カメムシが室内にいる」との状況に遭遇しました。それをペンションの主に聞いてみたのですが、「毎年そうで、冬になる前に、サッシュの廻りとかにたくさんいるのを、毎年掃除しているんです。杉の木のたくさんいて、杉の木が近いところはもっとすごいんです」とのこと。たまたま私たちは初めてだったみたいです(苦笑) カメムシは、動きも鈍いですし、人に危害を加えるわけではないので、ティッシュでつまんで外に逃がせば良いのですが、私も久しぶりだったので、ちょっとつぶしてしまい、案の定、とても臭かったです(苦笑) こうしたことも良い思い出になればと思います!