糸魚川市大火災あと・谷村美術館
長い人は9連休のGWが終わりました。みなさんは、いかがお過ごしでしたでしょうか? 私は仕事と遊び半々くらいだったでしょうか、でももう少し仕事を進めたかったのですが・・・。ブログもまるまる一週間サボってしまいました(苦笑) ということで、本格的に仕事再開です。
そのGWの遊びというか仕事以外で、糸魚川市の大火災あとを見て来ました。現在、どのような状態なのかなど、やはり実際に見ることは大切であることが多いので。
有名だった加賀の井酒造を目指して向かったのですが、建物はすっかり焼けてしまっていたことを知りました。加賀前田候・本陣跡だったとのことで、そうした面でもとても残念です。
あたりを見回すと、焼けなかった建物との対比も強烈でしたが、火事で焼失した建物のあとがハッキリとわかり、戦争で焼けたあとというのもこういうものなのだろうかと、思っていた以上の衝撃でした。既にある程度のがれき撤去が済んだようで、建物の基礎や基礎の金物、床の石やタイルなどの燃えないものだけが残されているのが、火災跡であることを物語ります。
糸魚川出身の知人の話では、もともと建物が立て込んでいたので、基礎まで解体してしまうと、敷地の境界がわからなくなってしまうから残しているとの意味もあるそうです。そして復興状況ですが、もともと旧市街地で、発展途上の街などでもなく、そして高齢者が多く、行政が建て直しに補助を出してくれる制度もできているそうですが、新たな負担をかかえてまで新しく建て直すとの決断はなかなかできないという方が多いそうで、高齢者が集まって暮らせる建物などを造るなどの方法も検討されているそうです。以前のような密度で街が復活することは、もうないのかも知れないと思うと、とても貴重なものが失われたことを改めて感じます。
こうして街を歩いて、良い方向でのできるだけの復興と、建物の専門家としての火災の怖さを痛感した次第です。街の方には、頑張って頂きたいです。
そのあと、近くにある「谷村美術館」を見学に行きました。
http://gyokusuien.jp/
地元の谷村建設というゼネコンが、私財をなげうって、玉翠苑という庭園とともに建設したものだそうです。美術館の設計は、かの有名な日本における近代建築の巨匠のひとりである村野藤吾さんです。展示は、彫刻家・澤田政廣さんの仏像の展示がメインで、建物自体は、シルクロードを巡礼するイメージで作られたとのことで、砂漠から湧き出たような、有機的な面白い形をしていて、室内も、とても神秘的な雰囲気を醸し出していて、清らかな気持ちになる建物でした。
玉翠苑という庭園は、建物の中から眺めるとの想定の庭で、山を借景に、きれいにしつらえられていました。
玉翠苑の建物の一部には、谷村美術館の設計や施工の状況についての資料室がありました。村野藤吾さんが作ったという、スタディ模型や、曲線的なRCの建物を実現するためのおそらく大変な型枠組みの様子の写真など、専門家向きではあるかも知れませんが、とても興味深かったです。
その他にも糸魚川近辺は、「糸魚川ジオパーク」と銘打って、学校で習った糸魚川静岡構造線などにも関係がある特徴的地形などを活かした観光も盛んのようで、改めてゆっくり訪れてみたいなと思いました。
夜には高田で、初めてのどぐろを食べました。地物とのことで、脂が乗ってとてもおいしいのどぐろを軽く焼いたものでした。糸魚川や上越は、群馬からも近い海のあるエリアです。さらに頻繁に遊びに行ってみたいなと思ったのでした!
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