陽の入り具合
週明けに年始回りも済ませ、通常業務が始まっています。でも結構休みボケが残っている感じです・・・(苦笑)
三が日はとても寒く、その後に寒さが緩んで良かったなと思ったら、また寒波襲来。そして今回の寒波は、少し長く居座るとか。いつになったらホッとできるのかと思いつつも、寒さに慣れて来たのか、今までほどでもないかなという感じもあります。
さて「ボルダリングができる家」も、年明けの仕事が始まっています。先日現場を確認に行くと、大工さんが1人で黙々と作業をしていて、いくつか質問を受けたりしました。
そんな中、「陽(ひ)の入り具合」を確認して来ました。パッシブデザインをある程度重視している私としては、どのお宅でも、日射のコントロールと通風には気を使っています。特に太陽は、夏場は暑さの、冬には暖かさの大きな要因になるので、間取りや庇、カーテン・ブラインド類などで「欲しい日射を利用できるように」と考えています。
特に冬場の日射は、それなりに寒い群馬のような地域ではやはり重要です。一時期から、室内環境を快適にするために、エアコンなどの機械を重視する考え方が住まいづくりでも広がって来ていますが、もちろんエコロジーやエコノミーの観点から、機械に頼りすぎるのは良くないと思うわけです。設計させて頂いたお客様に、実際に暮らして頂いての感想をうかがうことも多いですが、いずれの建主様も特に「冬に室内に陽が入ると暖かくてとても良い」とおっしゃいます。もちろん日射は、暖かくはあるものの「眩しさ」が弊害となるケースもありますのでコントロールの手段を用意しておく必要がありますし、陽が入ると空間が明るくなるので、そうした意味でのメリットもあると思います。それでもやはり、冬において太陽がもたらす暖かさは、人間が考えた機械などでは全然かなわないほどのパワーがあるということを改めて認識させられます。
ちょっと説明が長くなりましたが、設計させて頂いた家では、夏至や冬至の陽の入り方を現場でも確認することが多いです。「ボルダリングができる家」は、平面がL型で、どうしても「半日が陽が入りづらい」という傾向があります。もちろんそれをできるだけ解消するための方法も採ってはいますが。
そうしたこともふまえ、陽の入り方を見てみました。
この写真は、14:30過ぎのものですが、L型の平面の影響をあまり受けることなく、正午に比べて太陽も低くなっていることもあり、この空間の奥の方まで陽が入っています。この日は冬至から既に10日ほど経っていたので、かなり日は高くなり始めているとは思いますが、それでもこの時期のこの時間にここまで陽が入るとは思っていなかったのでとても良かったです。
そしてこの写真は、同じ時刻の西側部分です。既に太陽が西に回り始めていて、西面に陽が当たりますが、窓のある面は南で、坪庭状の空間の反対にある建物の部分が影を落とすことになりますが、この時刻には、南面にも陽が当たるようになっていました。この壁は、ふとんを干すことも想定しているので、日中すべての時間というわけには行きませんが、それでも結構陽当たりが確保できることが確認できて良かったなと思います。(こうした写真は、建主様にはよくわかると思いますが、それ以外の方は、わかりづらいとは思いますが 苦笑)
建主様におかれましては、どの季節のどの時間帯にどこに陽が当たるのかが、暮らして行く中でわかっていくと思いますので、うまく活用していって頂けると良いなと思います。
ちなみに陽当たりは、自身の建物の形などのみならず、近隣の建物による影響があるのももちろんです。自身の敷地にどのように陽が当たる(逆に影ができる)かは、ある程度シュミレーションできるソフトがあって、私も必要に応じて使っています。土地の購入の際や住まいを計画する場合に、陽当たりの状況が気になる方は、シュミレーションさせて頂くこともできますのでご相談頂ければと思います(もちろん、お仕事をさせて頂いている建主様向けのサービスですが)
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