« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »

2012年2月

2012年2月28日 (火)

木造住宅の耐震改修 プチメモ

先日、将来的に予想される首都直下地震の最大予想震度が、今までの震度6強から震度7に見直され、都心の震災対策も見直しを行なうとのニュースもありました。

東日本大震災や、東海や東南海で予想される大地震、1923年の関東大震災などは、太平洋沖を震源としたいわゆる海溝型の地震ですが、ここで挙げられている東京周辺の直下型地震は、その名の通り都心部の内陸を震源としたもので、関東大震災などとは別のもの。これも今まで一定年数ごとに起こってきたわけで、将来的にも再ひ起こることは間違いないでしょうから、対策はしっかりとして頂きたいなと思います。

120221_003

さて上の写真は、前回の講習の後に受けた「木造住宅の耐震改修に関する技術講習会」の様子。こちらの講習会の方が、耐震診断ではなくて耐震改修の実務的な内容が多かったです。

ということで、数日前にアップした、耐震診断・耐震改修の講習会などの内容もふまえ、木造住宅の耐震改修をについて、概要や私なりのメモなどをいくつかお書きしてみます。

●木造住宅については、度々法改正が行われていますが、昭和56年に、現在も使われている新耐震基準になったので、それ以前に建てられた木造住宅は現行の耐震性能を満たしていない可能性が高く(だからと言って全てが危険というわけではないですが)、耐震診断や耐震改修を行なうことが望まれます。
(ただし木造住宅の場合は、建築確認が不要であったり、工事完了後の行政検査を受けないで済むような時期や場所があったりなど、適法に設計や施工がされているかのチェック機能がなかったケースも多くあります)

●その他、法改正によって、以前の木造住宅と現在のそれとでは、耐震面では主に以下のような違いがあります。
 ○筋交や構造用合板などの「耐力壁」の量が増やされています
 ○ほとんどの場合、基礎は鉄筋の入ったコンクリート(鉄筋コンクリート)でつくるよう
  になっています
 ○柱が梁、基礎がそれぞれバラバラにならないよう、必要な接合金物を入れるよう
  定められました
 ○上記「耐力壁」が平面的に偏らないよう、バランス良く配置するよう定められました

●耐震改修は、
 ○耐力壁を増やす
 ○柱や筋交などに接合金物を取り付ける
 ○腐ったり白アリに食われた構造体部分を交換する
 ○床を補強をする
 ○基礎を補強する
などを必要に応じて行ないますが、耐震補強のみだと行なうきっかけがつかみづらいもののようです。ですので、間取りや内装、断熱など大規模にリフォームする場合に一緒に行なったり、水回りだけなどのリフォームでも、その近辺の構造体の点検や補修ができる場合には耐震面でも改修をしていく、などが良いようです。耐震改修も、安価に行なえる場合もあります。

●木造住宅などの場合は特に、地震で倒壊する場合には、柱や梁が真ん中で折れたりするのでなく、柱と梁、基礎などとの「接合部」がはずれたり変形したりすることが原因であることが多いです。接合部は、経年変化や大きな地震を経験するたびに弱くなりますので、「あの地震で大丈夫だったから今後も大丈夫だろう」とは言えない面があります。

●現行の建築基準法は、おおむね震度6強や7程度の地震でも「倒壊しない」(部分的な「損壊」はあり得ますが、「倒壊」しなければ人命が損なわれる可能性は低いだろうということ)レベルを基準としています。現在では、さらにその強度の1.25倍、1.5倍など、建主が強さを選択することもできます。ただし、特に在来木造は、「構造的にこうするのが当たり前」な事柄の中で、法律として義務化されていない部分もありますので、単に適法だから、耐力壁の量が多めだから安全というわけでもありません。例えば地震に強い間取り・弱い間取りなどもあります。これらは、建築士や構造設計者、大工さんなどでも、知識や経験にかなり個人差があります。

●耐震や構造は、通常の設計や施工でも一定の安全性は比較的簡単に確保できるのですが、一般の方にはわかりづらいためか、高額な製品があたかも必要なように売られたり、必要以上に不安をあおったり、新しい法律の下で建てて倒れるはずもないのに「わが社の家はこの地震で1棟も倒れませんでした」などと誇大な宣伝がなされたりなど、正確な情報の把握が難しい分野であるかも知れません。あくまでも冷静に、必要に応じてしっかりとした手段で診断をしてもらい、コストとのバランスも考えながら、必要に応じた改修を行なうように気をつけたいところです。

Img_7496

とりあえずこんなところで。
最後にこの写真は、新潟中越地震の際に撮影した、「損壊したけれど、倒壊していない」という例です。揺れによって柱と梁の接合部が変形し(地震が終わってほぼ元の状態に戻っていますが)たために、それを覆っている外壁がはがれたと考えられる事例です。

2012年2月24日 (金)

幅広フローリング

今月は、かなりのペースで実施設計の図面を描いているので、慢性的に腕と腰が痛くなってきました(苦笑)

そんな中ではありますが、先日実施設計を終えた案件で採用予定のフローリングを見せてもらいました(写真がイマイチですみません・・・)。

120221_144933

数10センチのカットサンプルは私ももらっていましたが、これだけの長さで見させてもらうのは初めて。複合フローリングではありますが、背景として写っているフローリングと比べると一目瞭然で、一般的なものよりかなり幅が広く、6尺などの1枚の中で板をついでいない「一枚もの」に見える製品。表面の突板も厚めなので結構雰囲気が良く、実際に貼り上がったら爽快だろうなと思いました。それなりのお値段ですが・・・。右と左は、同じ製品で表面の塗装色が違うタイプです。

改めて雑誌などを見ていたら、これと似たフローリングを使った作品があり、出来上がりの様子もかなりイメージできて来たように思います。

着工までにはまだいろいろ調整が必要そうですが、それでもとても楽しみです!

2012年2月21日 (火)

さようなら、ゴーカイジャ~!

先の日曜は、基本設計中の建主様と外観の最終打ち合わせ。最初は全く興味がなかったというタイプの外観となって基本設計がまとまりそうです。建主様も驚いていらっしゃいました(笑) 
家づくりにおいて、押しつけではなくて、いろいろと見たり話したりしていく中で「好みが変わる」、または「新たな価値に気付く」、「潜在的な好みに気付く」というのはよくあります。それも家づくりの楽しみのひとつでもあるのだろうなと思います。

そのあとは、WEBからご連絡を頂いたお客様を「S-HOUSE」にご案内。まだ打合せなどを始めたばかりとのことだったので、さらにいろいろをじっくり見比べながら、良い家づくりをして頂けると良いなと思います。機会がありましたらまた宜しくお願いいたします! 

120221_193

さて、これら建主様のお話のあとで恐縮ですが、その日曜日は、子どもと一緒に観てきた「海賊戦隊ゴーカイジャー」の最終回でした!

これは以前のブログでも書きましたが、私たちが子どもの頃に放送されていたゴレンジャーから続く、スーパー戦隊シリーズの最新版です。週に1回、1年間の放送などというのは、今となっては大河ドラマくらいのもの(?)。子どもの付き合いとはいえ、1年間も観ていると愛着がわくもので、終わってしまってとても寂しい気分です(苦笑) 

特に、子どもが初めて目覚めたスーパー戦隊というのもありますし、さらには今回の話は、今までの34組のスーパー戦隊すべてが登場するという豪華さだったので、来週から新しく始まる「ゴーバスターズ」というのが面白く観られるのがとても心配です。

120221_192

一方で、おもちゃメーカーのバンダイとのタッグがかなりすさまじく(笑)、次から次へと放送に登場し、商品化されるおもちゃをせがまれるのをかわすのに苦労しました。
基本的にわが家では、雑誌「てれびくん」などの付録としてついてくる紙工作や、安いおもちゃのオマケで我慢させています(というか、基本的にはそれで本人は満足している様子)が、風邪のときに買ってあげた「モバイレーツ」と、ゴーカイガレオンバスター用のレンジャーキー(観ていない方には???ですみません(苦笑)上の写真です)も、じきに遊ばなくなるんだろうなと思うとむなしくなります(苦笑)  それでもとても良い思い出です。最初の写真は、お菓子についてきたお面で、子どもはこれも気に入っていて、モバイレーツを使って、放送に合わせて変身していました。ボロボロになって、いたるところをセロテープで補修してあります。

120221_117

打合せから帰宅してカメラを見ると、どうやらパソコンで、かみさんとゴーカージャーのサイトを見たらしく、子どもが撮影した写真が残っていました。おそらく、子どもよりもかみさんが見たがったに違いないのですが。

こうした番組は、出演した俳優が特にママさんの間で人気が出るなど、若手の登竜門みたいなところもあるわけです。今回の俳優さんは、ジュノンボーイで賞をもらった人などいろいろいたようですが、こうした人たちが今後どうなって行くのかも楽しみです。

まだまだ心の空虚感はぬぐえませんが(笑)、
さようなら、ゴーカイジャー~~~!!!

2012年2月17日 (金)

スキーデビュ~!

120203_103

今日も寒いです。昨日の子どもの行事の餅つきで軽く筋肉痛です(苦笑)楽しかったですが。

さて今年は近年にない寒さのようですが、今日もうちの方では、短時間ですが雪が舞いました。でもこの寒さを楽しまないわけには行かないということで、先日、家族でスキーに行ってきました。軽井沢プリンスホテルスキー場です。

ソリなど雪遊びでスキー場に連れて行ったことはありましたが、子どもにとっては初のスキー! ネットやYouTubeで少し調べた程度で教え方も何となくしかわからない状態でしたが、「S-HOUSE」の建主様から頂いたコーチベルトを持ってとりあえず出掛けてみました。

軽井沢プリンスは、初心者コースでも、途中にやや急な斜面があるコースが多かった気がしましたが、近いですし、未就学児はリフト代が無料ということで。自分も、子どもが生まれてから初めて板を履きましたが、寒いものの、とてもすがすがしい気持ちでした。(特別スキーが上手いわけでもありませんが 苦笑) 
下がゲレンデの様子です(スキー場WEBサイトより転載)

Coursemap2011

プラスチックのおもちゃのスキーはやらない方が良いと聞いたので、子どものスキーはレンタルしました。もちろん、スキー場の周辺のお店の方がお値段がお得。コースマップには載っていませんでしたが、マップ向かって左側の日帰り客の入り口付近にある「くりの木リフト」の乗り場のあたりに、長さ20~30mくらいの超緩斜面の初心者用スペースがあったので、まずはそこで始めました。

スキーの板を履かせましたが、子どもは板に乗って、その板が滑って行くというのが全く未経験だからか立っているのも難しかったようで、後ろから抱えて何度か滑り降りてみました。スキーがクロスして、足の関節が異様に曲がってビビったりもありましたが、子どもはそれほど怖がることもなく、キャッキャと喜んでいました。でも下まで滑って、自分のスキーを持ちながら子どもの背中を押して上るのがかなりしんどく、ヘトヘトになりました(苦笑)

やはりまだまだ子どもも集中力が続くわけでもなく、しばらくすると、遊具などがあるキッズパークや、雪がフカフカのところで遊びたがったりしてしまいます。それでも最後の方では、この超緩斜面で手を放して、5~10mくらい下に親が待っていると、初めて歩いた時のように、危なっかしいながらも親を目がけて滑って来られるようになりました。最初は、親2人ともリフト券を買おうかとも思いましたがそんな必要も全くなく、半日も滑っていられず、コーチベルトの出番もまだまだでしたが、でも一応の収穫を得られたので良かったです。

その後も「またスキーに行く?」と聞くと「行く!」と言います。子どももスキーがまずまず気に入ったようで何よりでした。噂に聞いていた通り、ボーゲンの足の形を作るのがかなり大変そうだと感じたので、後日ボーゲンヘルパーを購入しました。次回は、子どもとリフトに乗ろうと思っているので、1回券のあるスキー場にしようと思います(笑) 子どものおかげで、ウィンタースポーツがさらに楽しくできるようになれば良いなと思います。

2012年2月14日 (火)

つけ置き洗い用の洗面器

「S-HOUSE」は現在も見学を受付していますが、週末に、WEBからお申込み頂いたお客様をご案内して来ました。誠にありがとうございます。今後ともお付き合いをさせて頂けると良いなと思います。
再確認したところ、引き渡しまでもうしばらく時間があるということなので、引き続き、ご興味のある方がいらっしゃいましたら、ご連絡を頂ければと思います。

さて、オープンハウスの時に、説明ができたりできなかったりした部分を少し・・・。

120213_001

こちらは洗面・洗濯・脱衣の部屋にある洗面台です。これは既製品の洗面化粧台ではなく、カウンター+洗面器の組合せで、洗面器が2つあります。
四角い洗面器というのは建主様のご要望でしたが、お子さんの汚れた衣類のつけ置き洗いができるようにということで、底が深くて平らな形状のものになっています。もちろん栓をして水をためることもできます。そして、違う洗面器が並んでいるのも違和感があるので、同じ洗面器を洗面用でもつけたという流れです。

つけ置き洗いができる流しのご要望は結構多いのですが、洗濯流しも含め大手メーカーの洗面器だとなかなか適当な形のものがなくて苦労していたのですが、今回は建主様が某所で見つけて購入された洗面器を付けました。洗面器がカウンターの上に乗るタイプなので、掃除にやや気を使いそうですが、それが大丈夫であれば、きれいに納まっていますし、とても良い選択肢だったのではと思います。

2012年2月 9日 (木)

木造住宅耐震診断技術者養成講習会

ここのところ「S-HOUSE」の仕上やオープンハウスの記事が続きましたが、次の実施設計に入り、その他にもいろいろあったりでバタバタしています。

120203_113

そのひとつとして先日、「木造住宅耐震診断技術者養成講習会」に参加してきました。この講習会は群馬県の主催で、要は、木造住宅の耐震性能を診断し、必要がある場合に耐震補強設計ができる人を養成しようというもので、毎年行われているようです。

現在県内では、木造住宅の耐震診断を無料で行なっている市町村が多いですが、そうした場合に派遣されて耐震診断を行なっている人はこうした講習を受けており、今回の県の講習は、いくつかあるこれら講習のひとつとの位置付けのようです。

今回は、耐震診断の中の「一般診断」(比較的簡単な方法)と「精密診断」(構造の専門家でないと習得が難しそうな部分を含む方法)について、それぞれ丸一日ずつだったので大変でした。でも内容的には、概要と計算ソフトの使い方を簡単に学ぶ程度で、あとは実際に診断や改修を行なう場合は、基準になっている本があるのでそれを改めて読み込んで実施することになります。受講すると修了証がもらえて、後日、希望者は県のHPに名前が掲載されることになっています。

120209_002

私も、木造の耐震診断が取り上げられ始めた約6年ほど前に別の講習会を受けて、市町村のなどではない形で耐震診断を行なったこともありました。
しかし、現在進めている耐震改修を含んだリフォームで、耐震改修部分の工事に自治体の補助を受けようとすると、いくつかの指定された講習を受けた人が補強設計や監理を行なう必要があるとのことで、ちょうど良かったので受講してきた次第です。

この案件での補助額は、耐震改修にかかる工事費の1/3以内で最大50万円(市町村により補助の内容は異なります)ということなので、耐震改修・耐震リフォームをする場合はぜひ使うことを検討したいところです。耐震改修に関するエコポイントもあります。

ということで、講習会での内容も含め、耐震診断、耐震改修(耐震補強、耐震リフォーム)について思うこと、私なりの簡単な注意点などを、また近いうちにお書きしてみようと思います。

2012年2月 6日 (月)

「S-HOUSE」 引き続き見学受付中です!

週末のオープンハウスには、たくさんのみなさまにお越し頂き、誠にありがとうございました!

120206_016

特に初日は、応対など行き届かない時間帯もあって申し訳ありませんでしたが、みなさまの住まいづくりに少しでもお役に立てば幸いです。
今回は、建主様のご家族やご友人などもたくさんお見えになって、とてもアットホームな雰囲気でもありました。個人的には、初めてお会いする方が多くてとても嬉しい機会でした。建主S様、Aさん、施工会社のNさん、おかげさまでとても良いオープンハウスになったと思います。ありがとうございました!竣工写真の撮影の方も、宜しくお願い申し上げます!

120206_0222

さてこちらの「S-HOUSE」ですが、建主様と施工会社さんのご厚意で、2月中旬頃まで、引き続き見学して頂けることになりました。
予約制になりますが、オープンハウスにお越しになれなかった方などで見学をご希望される方がいらっしゃいましたら、お名前・ご住所・メールアドレス(または電話番号などのご連絡先)・見学希望日時をお書き添えの上、メール(またはお電話)にてお申込み下さい。(e-mail info@isogai-al.com 027-382-5319)
日程の調整をしてご案内させて頂きます。なお都合により、見学可能な期間が変更になる場合がありますので、ご了承のほどお願い申し上げます。

2012年2月 3日 (金)

見学会前日

「S-HOUSE」の見学会が明日、明後日に迫りました。
夕方現場に寄ったあとも別の打合せがあったりでバタバタしています。

120203_130

施工会社さんのご厚意で、前橋北毛版だけですが広告新聞と、それと上毛新聞すみかくらぶで告知をして頂いています。ありがとうございます。今回のすみかくらぶはフォーマットが決まったパターンのようで、みんなで「ん~・・・」と言っていました(苦笑)

120203_1202

今日も夜まで、いろいろと掃除や飾りつけなど準備がされていました。建主様のご厚意で、家具や家電製品まで入れて頂けたので、上の写真は関係ないものも写りこんでいますが、雰囲気良く、実際の生活がイメージできるようになってきました!(建主様一番のお気に入り?の6人掛けのダイニングセットが間に合わずに残念ですが)建主様が選んで来られた、壁に映す時計もカッコ良いです。

120203_127

建主様にはとても喜んで頂き、今回のオープンハウスにも快くご協力を頂いていますが、外部のアプローチが寂しいとのことで、急きょ植栽も買ってきて植えて下さいました。本当にありがとうございます!

さて、ここのところ数年に一度のとても寒い日が続きましたが、週末は少しは暖かくなる予報で良かったです。それでも冬場の見学会は、暖房はつけていても足がとても冷えますので、厚い靴下など暖かい服装でお出かけ頂ければと思います。

« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »