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2010年6月

2010年6月29日 (火)

建具ほか

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梅雨空で、蒸し蒸しする日が続いていますが、「夕涼みの家」は、完成見学会に向けて仕上工事が大詰めです。

しばらく前に内部の珪藻土が塗り終わり、最終的な部屋の明るさがわかるようになりました。「夕涼みの家」は、北が振れていて、しかも南西側が擁壁で高くなっているなど、陽当りについては敷地条件が厳しい方で、計画段階からお施主さんと苦労して来ましたが、思った以上に明るくてひと安心です。しかも庇や下屋が適度に直射日光をさえぎってくれるので、全体的に陽の光がやわらかく部屋に降り注いでくる印象です。

そんな中、いよいよ建具工事が始まりました。ナラやシナ、和紙のフスマ、そして何より、建主様の当初からのこだわりのひとつであった「障子」が入ってきました!早くフスマや障子紙が貼られないかとワクワクします。

内部の壁仕上が終わったので照明や衛生器具、空調機器なども取り付けられ、外部は、縁側と玄関前の木製格子が出来上がりました!

雨の季節なので工程も狂いがちで、監督さんや職人さんもご苦労が多いと思いますが、きれいに仕上がるよう、ますます宜しくお願いします!

ほとんどの部屋から見える竹林や山、とてもきれいです。

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ということで、これからパラグアイ戦です!(笑)

2010年6月24日 (木)

一級建築士定期講習

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本日、一級建築士の「定期講習」を受講してきました。

建築士の定期講習は、平成17年に起こった構造計算書偽装事件を受けた平成20年の改正建築士法において、建築士事務所に所属する建築士に3年に一度受けることが義務付けられた講習です。

講習会の実施は民間開放されたので、県内の某建築士の資格学校で受けてきました。今までの講習会などと違って、遅刻したら欠席扱い、仕事の電話でたびたび席を立ったり、テキストをもらって途中で帰るのももちろんダメで、結構本気モードの講習会です。

内容は、最新の法改正や技術に関する情報の概要などを中心に、「建築基準法」、「建築士法」、「その他関係法令の改正等」、「設計及び工事監理に関する科目」の4つに分かれていて、最後の修了考査(要はテスト)1時間も含めて、朝の9:30から17:30まで、途中に休憩が入るものの一日がかりの講習でした。

この資格学校の講習は、講師がテキストに沿って話すビデオを流すという形式で、こういうのは初めてだったので結構新鮮でした。「○ページの○行目・・・」と言われて見てみると行数が間違っていたり、「先ほどの私の説明は良くなかったのですが・・・」とかしゃべっているのがそのままビデオになっていたり、リアルな講習風と言えなくもないですが、ちゃんと編集すれば~!?などとツッコミを入れながら聴いていました(笑)

この講習は、「設計・工事監理を行なう建築士事務所の建築士は、業務の実施にあたって必要となる能力を確実に身に付けておく必要がある」ため法制化されたそうで、長時間に及んでドッと疲れる講習でしたが、内容自体は浅く、当然ですが実際の仕事に必要な知識のごく一部しかカバーしていないものでした。建築士資格のみならず、特に技術系の資格についてはよく言われるようですが、「資格を取ったからといって仕事ができるようになるわけではない。でも、持っていないと話にならない」ということ、そして私たちの仕事の奥深さを改めて感じさせる機会でもありました。これからも、こうした講習のみならず、いろいろに精進していかねばと思います。

さて、日付がかわって未明には、サッカーワールドカップ、決勝トーナメント進出をかけたデンマーク戦です。仮眠してTV観戦せねば! でも起きられるか心配です・・・。

2010年6月19日 (土)

「夕涼みの家」完成見学会を開催します

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吹抜のある広々としたLDKを中心に家族がつながる、30歳代のご夫婦とお子さんのための住まいです。
「風通しの良さ」、「深い軒や庇、吹抜による日射のコントロール」、「障子や大きな縁側」などの特徴を持ち、自然素材を使いながら、シンプルですっきりとした、落ち着きのある空間に仕上がりそうです。
夕暮れの風鈴の音が心を和ませる、そんな「夕涼みの家」をぜひ体感しにいらして下さい。


完成見学会は、下記の要領で行ないますので、お気軽にお申込下さい。

■日時:7月10日(土) 12:00~17:00
     7月11日(日) 12:00~16:00
■場所:安中市下間仁田
■予約制

見学をご希望の方は、お名前/見学予定日/ご住所/電話番号/メールアドレスまたはFAX番号 をお書き添えの上、メールまたはFAXでお申込下さい。案内図をお送りいたします。

磯貝地域建築設計事務所  E-mail info@isogai-al.com
                                        FAX   027-382-5319

○「夕涼みの家」の施工中の様子は、このブログの「夕涼みの家」カテゴリー
 ご覧いただけます
○施工をしていただいている株式会社関工務所さん(及びFESS STYLE HOUSE
 さん)からも見学申込ができます

2010年6月15日 (火)

「前橋のコートハウス」がスタートしました!

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先週末に、「前橋のコートハウス」の地鎮祭が行なわれました。打合せを始めておよそ1年たってのこの日です。うちの子とも年が近く、打合せにもいつも来てくれていた2人のお子さんも一緒にお祈りです。建主のK様、おめでとうございました!

「前橋のコートハウス」は、市街地に建つ、中庭を持った住まいです。周囲の多くの部分が建物で囲まれているという、都市部にはよく見られる敷地条件。それに対して中庭を設けることで、採光・通風の確保、プライベートな中庭を中心とした豊かな空間づくりを目指しました。そしてFESS STYLE HOUSEさんお得意のSE構法で、中庭に対して大きな開口を設けています。外観は、前橋によく見られた「レンガ倉庫」を意識しつつまとめています。長期優良住宅です。

振り返ってみると、ほかの家と同様にコスト的な条件があり、建物の坪数のおおよその制約があるなかで、メインの生活の場であるLDKを1階にするか2階にするか、それに伴ってどの部屋を別の階に移すかなど、いろいろなパターンのプランをお描きして検討して頂き、今の形にたどり着きました。

ご苦労頂いた建主様が、出来上がったあとも良かったと思って暮らして頂ける家になれば良いなと思います。

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2010年6月11日 (金)

カルミアとジューンベリー

100611_006_2 この頃は、それなりに暑い日もありますが、晴れても湿度が低いようでカラッとしていて、今年は結構さわやかだなぁと感じます。

さて、庭のカルミアがだいぶ咲いてきました。最初はかみさんがマメに剪定していましたが、いつのまにか、木自体が少なくなっているような・・・?

それと、さすがに名前の通り、ジューンベリーもだいぶ色づいて来ました。そのうちヒヨドリが食べに来るので、その前に少しくらいは収穫したいところです。

庭もずいぶんにぎやかになってきました。もうすぐ梅雨入りのようです。来週からいよいよワールドカップサッカーの日本戦です!

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2010年6月 9日 (水)

縁側のDIY塗装

100609_043_2 「夕涼みの家」は、完成に向けて着々と仕上工事が進んでいます。

5月の最終週には外壁の吹付が終わり、先週には内部のビニールクロスまで貼り終えました。

そんな中、週末には、お施主さんと一緒に縁側の塗装をしました。現場監督さんや塗装屋さんにアドバイスを頂きつつ・・・。縁側として組み立ててしまうと塗れない部分があるので、材木の段階での塗装です。ちなみに「デッキ」ではなくてあくまで「縁側」。靴ばきではない、昔ながらの空間です。

塗料はオスモです。色もいくつか見本塗りをしてもらいましたが、色付きの塗料だと、どうも室内の無垢フローリングの自然な色合いとの差が大きすぎるので、最近オスモから発売された「オスモカラーウッドステインクリアープラス」という、改良版のクリアー(透明)塗料を使うことにしました。外部の木部用塗料は高い耐候性が求められ、基本的にはクリアーは向きませんが、多少改良された(メーカー談)ということと、今回の縁側は大きな下屋におおわれていて、雨や、特に塗装を劣化させる日射がかなり防げるということもあり、お施主さん同意の下での、いわば「実験」です(笑)

いずれにしても特に外部の木は、数年に一度のメンテナンスは必須なので、お施主さんにやってもらえば良い練習になりますし、コストも結構安く済むのでオススメです。もちろん、プロの仕事にはかないませんが。

他のメーカーのクリアー塗装を自分で塗ったことはないので、実感として比較はできないのですが、ハチミツのような固さで、なかなか塗料が伸びず、結構力が要りました。そうしたこともあって厚く塗ってしまうせいか、塗料が予定よりも余計にかかってしまいました。なかなか難しいものです(笑) それでもお施主さんも、楽しく塗ってもらえたようでした。

今週はじめには外部足場も取れ、外観があらわれました!お施主さんの感想はまだうかがえていませんが、おおよそイメージ通りに仕上がっているのではないかと思います。

●完成した縁側と家の様子はこちら↓(2011-6追記)
 「夕涼みの家」(磯貝地域建築設計事務所WEBサイト)

●2年後の縁側塗装メンテナンスの様子は→こちら (2012-6追記)

2010年6月 5日 (土)

青年委員会、無事卒業

先週末に、群馬建築士会青年委員会の総会があり、役員改選ということで、私も4年間の務めを終え、無事に卒業することができました。

青年委員会とは、群馬建築士会の中にある委員会のうちのひとつで、県内12ある支部の青年部長と直前部長、年齢的には45歳以下で、おおむね30歳代~40歳前後の会員が、この委員会を構成するのが基本となっています。私は、以前の勤務先の関係で高崎支部に所属しているので、高崎支部の者として参加していました。委員長からは、相談役のような立場で委員会に残ることも勧めて頂きましたが、高崎は若い会員が多いのでどんどん世代交代をするのが良いという伝統(?)があり、スパッと卒業です。(高工の授業は、引き続きお手伝いさせて頂くようですが) いずれにしても、高崎支部で大変お世話になった先輩方から受けたバトンを、無事に後輩に渡せたということで、ホッとしているところです。

青年委員会の活動は、以前は主に、年に一度、関東甲信越10都県が参加する青年建築士の大会への参加と、群馬建築士会内で行なうゴルフ大会の運営でした。しかし、私が青年委員会に参加させて頂く前の年に、関東甲信越の大会が群馬で行なわれて盛り上がっていたところだったので、当時の委員長の下、青年委員会の活動も活発になってきたようです。

関東甲信越の大会では、「建築士の地位の向上、資質能力の向上」などについて常に議論になるので、いろいろと考えさせて頂くことができました。また大会では、各都県の代表者による発表などがあり、4年前の山梨大会、そして去年の埼玉大会でも、群馬の青年委員会が最優秀賞を頂くことができました。私も陰にひなたに、ある程度はお役に立てたようで、2度とも仲間のみんなに胴上げをして頂きました。

後半の2年間は副委員長をさせて頂いていましたが、同時に、2年前に行なわれた、一般の建主様の家の設計者を、建築士会の会員の中からコンペ形式で選ぶという「群馬建築士会 住宅設計コンペ」の担当者をさせて頂き、仕組の構築から実際の運営まで、汗をかかせて頂きました。

さらに最後の年には、高崎のミニFM局であるラジオ高崎さんのご厚意により、青年委員が出演してのシリーズ放送、「群馬建築士会の楽しい家づくり」を6回に渡って放送して頂きました。その他にも、学生さんを対象とした設計コンペや、その他の勉強会などもあり、真面目に楽しく参加させて頂きました。

青年委員会での活動では、「将来の自分たち建築士のために、青年である今できることを精一杯やる」、「建築士会を、会員にとって具体的なメリットがある魅力的な会にする」ことを私なりの目標として頑張ってきました。そうした意味では、特に「住宅設計コンペ」は、それまで会員同士の親睦の機会と、実務向けの法令講習などを提供するくらいであった建築士会が、一般の方と接点を持ち、建築士の職能を社会にアピールしながら、会員にとってもメリットのある事業だったなと思っています。なかなか大変なので、今後行なわれるかは微妙のようですが・・・。

最後なのでジコマン的にいろいろと書いてみました(笑) 青年委員会では、いろいろなことに取り組ませて頂きましたが、これもひとえに、今まで長い時間を掛けてベースを作ってきて下さった先輩方、そして、一緒に頑張った仲間の委員のみなさんのおかげです。本当に良い経験をさせて頂いたなと思っています。ありがとうございました!

群馬建築士会、そして青年委員会が、今後もますます魅力的な会になって行くことを期待しています。一般のみなさまには、特に家づくりなどにおいて、建築士にいろいろとご相談頂ければと思いますし、建築士の方には、ぜひ群馬建築士会に入会して頂き、そして若い建築士の方には、ぜひ青年建築士としての活動に参加して頂きたいなと思います。

社団法人 群馬建築士会
 (リンク先のページ内の「青年委員会」から、青年委員会のブログが見られます)

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