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2009年12月

2009年12月30日 (水)

今年最後の子供日記

年末は、残った仕事を少ししながら、家の大掃除をしています。ようやくおおよそ目処が立ってホッとひと息です。

091213_221 年末で、うちの子も2歳5ヵ月になりました。

男の子ということもあるのか言葉は遅い印象ですが、それでも先月末くらいから、かなり言葉などが増えてきた気がします。

しばらく前から、甥っ子のお下がりのアンパンマンDVDにはまっているせいもあるのか、いろんな歌に合わせて結構ちゃんと歌っています。しばらく前は「アンパンマン」しか言えませんでしたが、「バイキンマン」、「ドキンちゃん」も言えるようになりました。

それと、以前にもまして親の言葉を真似したがります。そんな中、親として一番嬉しいのは、「あんがと!」というようになったことでしょうか。物を食べたり服を着たりは、自分で結構できるようになってきましたが、自分でする時、しない時にまだまだムラがあるので、ついつい親が手伝ってしまいます。すると決まって「あんがと!」と言います。超かわいいです(笑) でも、「あんがと、いいえ、どういたしまして」とセットで自分で言うことも多いので、「ありがとう」の意味をわかって言っているのかは甚だ微妙です・・・。でもせっかくの時期だと思うので、両親でいろんな単語をしゃべってみています。「痛い!」、「落っこちた!」、「拾って!」などなど、名詞以外の言葉もいくつか出るようになってきました。単に言葉を発するだけの時期は過ぎ、完全ではありませんが、きちんとモノや様態の対象と、言葉が合うようにもなってきました。

「おトイレ」という言葉も覚えて、必要な時にはそう言うのですが、私ら親が大変だったのは、5分おきとかに「おトイレ!」と言われることがあったことでしょうか。育児にモノグサなわが家では、いけないと思いつつも今でも家ではオムツをさせてしまっていることも多いのですが、「おトイレ!」と言うものの、家では甘えて自分でズボンなどを脱ごうとしないわが子のズボンを脱がせ、トイレに行かせます。でも、子供用の便座にまたがせてほんの数秒、「ない!」と言って子供は便器から離れたがります。でもしっかり水は流したがる、そして自分でズボンははかない・・・。ん~、結構面倒です。でもそんなことが1、2週間続いたと思ったら、自分でズボンを脱いで、1人で用足しをするようになりました。でも今でもたまに失敗しています。

それと今月半ばくらいからは、いろいろ手伝いをしてくれるようになりました。かみさんが作ったご飯を「パパの!」と言ってテーブルまで運んだり、掃除の際には一緒に拭いてみたり。スーパーでの買い物も、子供用のイスのついたカートに座らせると、まわりの商品に興味を持ってイスから脱走を図る・イスから落ちる→自分で歩くようになるも、母親とは完全別行動で商品をいじりまくって大変、とかみさんも買い物でドッと疲れていましたが、最近は、子供が押せるカートがあるお店では、買う商品を手渡すと自分でカゴに入れ、自分でカートを押して素直についてくるようになったので、ホントに楽になったとかみさんは言っています。

屋外での遊びはボールけりなどが主ですが、先日市内の公園に連れて行ったら、写真のように、集められた落ち葉の山に、まるで温泉のように入ってキャッキャ言っていました。本人としては、えらく楽しいみたいです。

・・・・・そんなところで、今年も無事に年が越せそうです。今年は年明けからとても忙しく、夏休み以外にはほとんど連休もなかったような印象ですが、とても充実した1年を過ごすことができました。これもひとえに、さまざまにご厚情をたまわったみなさまのおかげと、心より感謝申し上げる次第です。みなさまにおかれましては、良いお年をお迎え下さいますよう。なお当事務所は、新年は5日より業務を開始させていただきます。

2009年12月29日 (火)

木にふれる

091226_018 先週末、「夕涼みの家」の材木検査に行ってきました。設計図で指定した樹種、品質、寸法になっているかなどを確認する検査です。材木検査にはお施主さんにもご一緒していただきました。

「夕涼みの家」では、構造躯体に県産材を一定割合以上使うことで補助金を受けられる群馬県の制度を利用する予定です。建物のどこの部材が県内のどこに生えていた木かといったことなども教えていただきました。県産材を使うことは、いろいろな面で大変意義があります。そうしたこともおいおい書いて行けたらと思います。

091125_072_3また、それに先立つ11月には、別の材木市場にお施主さんと一緒に出掛けました。高崎にある吉貞さんというところで、一般の方も材木を見たり買ったりできるウッドフェアーというのが年に数回あり、ちょうどタイミングが合ったので。建築士会の青年委員会の大先輩がお勤めで、案内を頂きました。私は2度目でしたが毎回賑やかです。

株式会社 吉貞

材木市場では一般的に流通している構造材や、いろんな樹種の造作材を、そして材木検査では、自分の家に実際に使われる材木を、お施主さんに見て、ふれていただきました。木にまつわるさまざまなお話も、私はもとより関係のみなさまからもたくさんいただきました。

ヒノキ、スギなど、もちろんお施主さんも良くご存知の木たちですが、製品などになる以前の材木にふれられる機会は普段はあまりありません。また木材は、例えば同じスギでも1本ごとに強度が違うように、それぞれに違う表情や性質を持っているのも魅力のひとつだと思っています。そうした材料のひとつひとつに対しての理解を少しでも深めていただくことは、満足できる住まいづくりや、自分の家に対する愛着を増すためにも役立つのではないかと思っています。

お施主さんも、参加してかなり楽しんでいただけたようでした。一生に一度かもしれない住まいづくりですので、小さなことでもお施主さんに役立つようなことは、できるだけして行きたいなと思います。

2009年12月25日 (金)

高崎観音山温泉・錦山荘 2

091220_308 錦山荘に泊まった次の朝に、旅館のHPでもオススメとして載っていた、周辺の散策をしてみました。

竹林があり、スタッフの方が手入れをしたものだとか。

091220_272 先週はとても寒く、この日も霜柱が立っていました。

091220_330 ロウバイも少し咲いています。

091220_3603 091220_326

野鳥も元気です。ここの旅館で餌付けをしているようで、この日はヤマガラやシジュウカラなどが観られました。ヤマガラは色合いが好きで、個人的には特に気に入っている鳥のひとつです。

2009年12月22日 (火)

高崎観音山温泉・錦山荘 1

091220_2082 先日忘年会で、かねてから気になっていた高崎観音山温泉・錦山荘に行って来ました。

高崎観音山温泉・錦山荘

091220_240 お風呂は露天はありませんが、展望風呂とのことで、高崎市街地が一望できます。夕飯を食べる部屋も同様で、とても夜景がきれいでした。

高崎駅から程近い観音山ですが、旅館の雰囲気も良く、気軽にお出掛け気分を味わうには良いなと思いました。

日帰り入浴もやっていて、料理も食べられるようなので、今度は紅葉の時期などにでも来てみたいです。

この日の昼間は、子供の保育園の発表会も観に行って来ました。まだ大したことはできませんが、衣装をまとって「まねきねこダック」など踊ったり、他にも歌ったりしていました。

つづく・・・。

2009年12月19日 (土)

新島学園のイルミネーション

091214_004うちの近所には新島学園と安中教会があり、わが安中は、全国的にも知られる新島襄の出身地です。

新島学園

安中教会

毎年恒例の新島学園のイルミネーションが今月になって点灯されました。点灯式の際にちょうど車で通りがかったのですが、生徒さんや父兄の方々などでしょうか、結構な賑わいでした。かえって近所過ぎて今までマジマジと見たことはなかったのですが、子供の反応も良くなってきたので、家族で出掛けてみました。

091214_022_2 学校の駐車場の塀や樹木を使ってのイルミネーションで、さすがに商業施設などのそれと比べると派手さにおいてヒケをとってしまいますが、もちろんこちらは、「クリスマス」イルミネーションとしては本家本元、何となく威厳を感じるような? 十字架の形をしたイルミネーションがあるのはさすがです。しっかし、何かに似ているような・・・。

091214_026_2 子供は、動物の形をしたイルミネーションがお気に入りだったようです。

安中教会でも、建物のライトアップとイルミネーションをやっています。

今週はとても寒く、日本海側などは大雪とのこと。みなさまにおかれましては、風邪など召されませぬよう。

2009年12月16日 (水)

部活同期と忘年会

091216_010 学生時代の部活の同期のうちの1人との忘年会として、高崎駅近辺で呑んで来ました。

その高崎駅の西口では、「高崎光のページェント2009-2010」との催しでイルミネーションがされていました。よく見ると、子供が描いたと思しき絵をもとにしたイルミネーションも多いようでした。

「高崎光のページェント2009-2010」

この同期の彼は、私と同じ「士業」です。とは言え、私の持っている一級建築士とは比べ物にならないくらい試験が難しい資格なのですが。

東京を拠点とした部活同期の集まりとは別に、年に一度くらいのペースで、高崎に寄ってくれて呑んでいます。今回も出張のついでの高崎です。たまにはゆっくりと群馬の案内でもと思ってはいるものの、なかなか実現できずにいます。

彼は、建築とは関係のない業種ですが、仕事柄か、はたまた本人の趣味なのか、いわゆる「製造物」、「製品」のプロと言ったところでしょうか。さまざまな分野のこと、製造業という仕事、ちまたに流通しているモロモロの製品についての情報がとても豊富です。自分も良くわからないことがあると質問したりもしますし、私らが普段何気に使っている建材メーカーの特徴なども、私なんぞより詳しい部分が多々あったりします。もちろんお互い、情報管理を特にしっかりしなければならない仕事なので、そのあたりに気を使いながらの情報交換になりますが。そうではあっても、いろんなヒントをもらえて、日々の仕事にも大変役立っていて感謝です。

それでも今回の忘年会の話題の中心は、「40あたりにもなると、体もいろいろガタが来るねぇ」という話だったかも?(笑) みんなそれぞれ展望や不安も抱きながら、前向きに頑張っているんだなと改めて感じました。いざというときにお互いを支え合えるような関係を、たくさん作って行きたいなと思います。またまた元気をもらって帰ってきました。

2009年12月12日 (土)

パンジーとビオラ

091212_010 我が家兼事務所の庭は、門や木の塀、生垣で軽く仕切ってあります。生垣などから内側に花壇がありますが、それは主に、室内や庭の中から眺めるためのスペース。ですが、塀などの外側、門の前にも花壇があり、ここは、新聞屋さんや郵便屋さんなど、郵便受にモノを入れていく人の目にもふれるので、いわば「お出迎え花壇」です。

スペースとしては小さいですが、その季節の色とりどりの花など1年草を、かみさんが気まぐれで植えています。今年もこの時期になって、パンジーとビオラがやってきました。前の日に雨が降ったので、花にしずくが残っています。パンジーもビオラも、結構花の時期が長いみたいですが、やはりのちのちは枯れてしまいます。でも種が落ちて、次の年や2年後とかに咲いたりしているみたいです。冬場はどうしても自然の色が少なくなりがちなので、これだけでもずいぶん、楽しい雰囲気になります。

家の前の道路は行き止まりなので、普段はほとんど人も通らないのですが、その道を通って畑などに行く近所のおばあちゃんなどが、たまに「きれいだねぇ」なんて言ってくれます。少しでも周りの方のお役にも立っていればいいなと思います。

2009年12月 8日 (火)

「夕涼みの家」がスタートしました!

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12月6日に、「夕涼みの家」の地鎮祭が行なわれました。晴天に恵まれ、この時期にしては暖かい日で(ただし、前日の雨で地面が緩く、長靴履き)、滞りなく終了することができました。建主様ご夫婦のご家族のみなさまも出席されました。
I様、おめでとうございました!

とはいえ現在は、建物の奥側にあたる部分の擁壁工事の真っ最中。建物の着工は年明けを予定していますが、建主様のお仕事の都合もあり、この日の地鎮祭となりました。施工は、株式会社関工務所さんです。

周囲に崖があるなど、決してたやすくない条件の多いこの敷地において、建主様のみならず、ご家族やご近所のみなさま、関連の業者さんなど、多くのみなさまのお力添えでここまで来ることができました。本当にありがたいことだと思います。

そんな敷地に建つ「夕涼みの家」は、建主様の当初からの強いご要望であった、「風通しの良さ」、「深い軒や庇、吹抜による日射のコントロール」、そして「大きな縁側」などの特徴を持っています。夏の夕暮れには、自然素材につつまれた室内を吹き抜ける涼しい風に風鈴の音が響き、すだれがなびき、一日の疲れを癒してくれる、そんなホッとする住まいになるよう建主様とともに頑張ってきました。HPのGalleryページに、現状とは少し違いますが、模型写真もアップしました。

師走に入りこれから冬本番を迎えますが、竣工予定は来夏です。施工会社さんと力を合わせてしっかりと仕上げ、完成した住まいの縁側で、役所広司のようにトロをあぶり、イチローのように「・・・うまくしぼってるなぁぁ~」とうなりたいなぁ、なーんて勝手に思っています(笑)

I様ご夫妻、現場が始まってからもいろいろあると思いますが、引き続き宜しくお願いいたします!

2009年12月 5日 (土)

「黒い家」の色と形 2

前回のつづき・・・。

私は学生の頃、建築における「場所性」をテーマに論文を書いて学校を出てきました。これについて話し出すと長くなりますし、一般の建主様にはあまり興味のわかない話かも知れないのですが、例えば「シドニーのオペラハウス」という有名な建物を例にとってみます。

シドニー・オペラハウス(例:All About記事)

ヨーン・ウッツォンという建築家による作品ですが、これはヨットの帆や貝殻、重なり合う亀などをモチーフとしてデザインされたとも言われています。実際のモチーフが何であれこの建物は、おそらく間違いなく、「あのようなきれいな海に囲まれた場所に建てられるのにふさわしい建物」を意図して設計されたのであり、それゆえ、あれと同じ建物を例えば山の中で建てても、きっとあそこまできれいだとは感じないだろうと考えられます。このように、建物の良し悪しを感じたり評価する際に、「その建物が建てられる敷地がどのような特性(≒場所性)を持っているか」という要素は、かなりの影響を与えるものと考えられます。これは、当時の指導教授であった石川先生の解説です。欧米で「いいな!」と思った住宅を日本にそのまま建てても、周囲とマッチしないと感じる方も多いであろうことも同じ理由でしょう。建築における「場所性」とは、簡単にいうとこのようなものです。

ちなみに私はその場所性の中で、「アナロジー」という思考パターンを取り上げて研究の対象としました。簡単にいうとメタファーなどのようなもの、つまり「何かをモチーフにする、何かに見立てる」というようなもので、まさにシドニーのオペラハウスなどが好例として挙げられます。余談ですが、設計者の方の中には、創造性がないなとの理由で、こうした設計プロセスに良い印象を持っていない方もたまにおられるようですが、世界的巨匠であるコルビジェがメタファーを多用していることは良く知られていますし、建築は、他の分野からの援用は多いものの、他にはほとんど影響を与えることができてこなかったというのも定説です。また、私の学生時代の先生のひとりは、「人間ねぇ、見たことのない形なんて作れないんだよ、夢にでも出てこない限りは」と言っていました。ホントかどうかはわかりませんが・・・(笑)

それはさておき、このように「高崎の黒い家」でも、うだつや黒漆喰の建物など、日本的な(「日本的」という概念は、安易に使ってはまずいのですが)古建築をイメージしながら、建物ができるだけきれいに見えるプロポーションを探ったり、その他の部分にも援用して全体をまとめて行くようにしました。それは、敷地のコンテクスト(文脈 ≒敷地周辺環境の特徴)の薄そうなあの敷地とはいえ、「黒でモダンでシャープ」などのイメージが、あまりにもあの敷地の周囲から浮き過ぎることを避けるためでした。建主様からは「え”ー、そうだったっけー?」とのリアクションもありそうですが(笑) 設計は言葉ではなく、形で勝負するお仕事ですから、あまりどーのこーの言葉を並べるのはよろしくないだろうとは思うのですが、まあちょっとくらいならとも思いますし、そもそも、こうしたご説明をして、観る方々がそのように感じてくれるかは、設計者の力による部分も大きいだろうとは思うのですが・・・。

このような建物づくりが良いとか悪いとかでもなく、また、私が設計させて頂く全ての建物にこうした方法を使っているわけでもありませんが、たまにはこういうのもと思い記事にしてみました。今、家づくりをなさっているみなさま、設計をして下さっている方は、きっといろんなことを考えているので、うかがってみてはいかがでしょうか。家づくりがさらに楽しく、奥深いものになるのではないかと思います。

2009年12月 3日 (木)

「黒い家」の色と形 1

気がつけば、師走になってしまいました。今年もあとひと月、やらなければことがたくさんあってまだまだ大変ですが、頑張らねば!

さて、前回の記事でも書きましたが、「高崎の黒い家」の完成見学会では、今までの打合せでお描きした図面なども展示させて頂きました。それに関連して、「高崎の黒い家のデザインモチーフとしたもの」の写真も2枚ほど展示しました。ほとんどのお客様が、ご覧にならなかったりピンと来なかったりで、ご記憶ではないと思うのですが・・・。

3_3 建主様は最初のヒアリングで、外観へのこだわりを一番に強調されました。ただ、具体的なイメージは(おそらく、あえて)お話にならなかったので、いくつかご提案をさせて頂きました。そうした中で、最終的には黒の屋根と外壁で、一番左の写真ような、南に向かう大きめの片流れ屋根と、南面の両端の壁が傾いた形に決まりました。将来的には、太陽光パネルを載せられるようにとのご要望も当初からありましたので、どちらかというと形の方が先に決まって、材料やその色があとから決まったという感じでしょうか。

この「南面の両端の壁を傾ける」という形は、今どきの建物でも結構見られますが、私の場合、FESS STYLE HOUSEの社屋でもそうでしたが(リンクページの設計主旨は、お施主さん用に主語などを書き直してあります)、この形を使うときはいつも、「うだつのある町屋」をイメージしながら描いています。例えば真ん中の写真(海野宿です)です。

そして色の候補のひとつとして「黒」が挙がった際、最初は確か建主様も、家っぽくないかも?との印象をお持ちだったようにも思います。そこでお見せしたのが、
黒漆喰の蔵造りの建物(写真右 川越です)です。そうしたこともあって、この2枚の写真を当日は展示してみました。でも、私も打合せでそれを強調したわけでもないので、建主様も、打合せでそんな話が出たこともあまりおぼえていないかも。ということなので、あまりどーという話でもないですが・・・。

つづく・・・。

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