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2009年6月

2009年6月28日 (日)

正田醤油見学会

090801_0582090801_0782 6月最後の土曜日に、群馬建築士会女性委員会主催の標記見学会に参加してきました。正田醤油さんの設計・監理をされた正田亨さんは、同じ青年委員会のメンバーですので(なんでこんなすごい方が私らと一緒に活動してくれているのかわからないのですが(笑)・・・)、以前から見学会をお願いしていて、女性委員会が見学会をするので一緒にとお誘い頂き、高崎青年部のメンバー数名と参加してきました。正田さん、女性委員会のみなさまに御礼申し上げます。

この建物は、大正時代に建てられた味噌蔵を、2004年に本社屋に改修したものだそうで、建築士会連合会賞など多くの賞を受賞しており、「古いものを大切にし、今の時代にあったものにリニューアルする」との手法の良きお手本のひとつとなっています。

当日は、正田さんからの説明があったあとに、自由に見学をさせて頂くことができました。正田さんにも個別に質問が出来たりなど、とても勉強になりました。

その後に、これも以前からお願いしていた、館林支部の中村喬さん(空間設計室)の自邸も見学させて頂きました。設計上工夫してあるポイントや、自邸を使っての打合せの様子など、私たち後輩に惜しみなく説明して下さいました。中村さん、いつもありがとうございます。

館林の建物を満喫して、帰って来ました。

2009年6月20日 (土)

青年建築士の関東大会で最優秀賞

090606_001 恒例の「関東甲信越建築士会ブロック会 青年建築士協議会(通称関ブロ)」の大会が、今年は埼玉で行なわれ、私も6/12、13と参加してきました。関東甲信越1都10県の建築士会の青年建築士が集う、1年に1度の大きな大会です。

複数ある分科会のひとつで、各都県の青年建築士の活動の発表があるので、毎年、群馬の建築士会青年委員会でも、この関ブロ大会の発表に向けて、発表テーマの選択や内容の検討など、年明けくらいから準備を始め、毎年苦労しています。

今年の発表は「地域における建築士」というもので、「建築士会への貢献度」、「地域社会への貢献度」、そして何より「活動の将来性」が主な審査のポイントで、それもふまえて昨年群馬の青年委員会で行なった「住宅設計コンペ」を群馬の発表内容とすることは早々に決まっていました。しかし、発表内容の詰めがなかなか進まない印象で、結構微妙かな?とは思いましたが、4年前の群馬大会、3年前の山梨大会に続いて、今年も最優秀賞を頂くことができました。あっさり書いていますが、どの都県も多少の温度差はあれど、一生懸命活動をして発表準備をしてきますので、確率とするとここ数年の群馬は、かなりすごいです。しかもこの分科会での最優秀賞は初めてで、全国大会にも行くことになります。

このコンペの担当者でありながら、仕事が忙しくて準備に深くは関われませんでしたが、委員長や発表者ほかみなさんが頑張ってくれたおかげで今回の栄誉となったのだと思います。コンペ自体も発表も、みんなでやったということが、嬉しさや受賞の価値を高めてくれます。

このコンペを実施した際には、内外からいろいろなご意見を頂きました。諸先輩方が行なってきたものをベースにコンペの仕組のタタキ台を作っている担当者としては、そうしたご意見を丁寧にうかがいながらも、「そうじゃないんですけど・・・」と説明もして来ましたが、青年委員会の中でも、評価が割れたりする場面もあって、コンペの総括や今後どのように変えて行くかの方針策定がなかなか進まずにいました。そうした状況の下、住宅設計コンペを関ブロで発表するとのことで、今まで進まなかった総括ができるよう、発表準備では進言して来ました。

結果的に関ブロで発表をして最優秀賞を頂けたことは、自分たちが行なってきたコンペという事業が、「活動の将来性、建築士会や地域社会への貢献」との審査の視点からみて、やはり一定の意義を持っていたこと、そして、他都県の建築士会の模範となる事業であることを、他都県の建築士のみなさんが認めてくれたものだと感じてさらに嬉しく思いました。そりゃあ、数日前に、建主様があれだけ喜んでくれていたのですから、当然の結果と言えばそうかも知れないですが・・・。私のコンペ関連の作業もこれでひと区切りだなと思い、ホッとしました。

来年以降も関ブロは続きますし、群馬の青年委員会の事業も続きます。建築士会として、会員の方や一般の方に何某かのメリットをと考えて活動していくと、いろいろと壁にぶつかることもあると思います。ましてや建築士会の活動は、日々の各自の仕事の合間をぬってのことですので時間も限られてしまいます。なかなか完全には行かないと思いますが、障害を避けてやっていても何も変わりませんので、「将来の自分たち、地域社会のために、今自分たち世代が出来ることは何か」を考えながら、今後も頑張って頂きたいと思います。

2009年6月 9日 (火)

「第1回住宅設計コンペ」完成見学会

6/7(日)に、昨年度に群馬建築士会で実施した「第1回住宅設計コンペ」の完成見学会を行ないました。

昨年冬に着工し、途中で構造見学会もさせて頂き、今日を迎えることができました。完成見学会では、コンペで最優秀賞を受賞し、設計・監理をして頂いた、中之条支部の田中伸明さん(アトリエN)からの設計主旨のご説明もあり、一日だけでしたが、建築士会会員の方のみならず、一般のみなさまにも、多数ご来場頂きました。参加者の方には、田中さんに質問などして頂きながら、自由に見学して頂きました。

最後には、コンペの建主であるS様からご挨拶を頂きました。設計・監理の田中さん、S様をご紹介頂き、施工をされた関工務所の関敏孝さん(沼田支部)などに対して、お願いして良かった旨のお言葉がありました。そしてさらには、企画・運営した青年委員会や、その中でS様との応対を担当させて頂いた委員長や私にも、感謝のお言葉まで頂きました。それも、私たちがS様との夜遅くの打合せの後にも、駐車場でいろいろ打合せしていた姿を見てくれていたとのこと。ご挨拶をされているS様も、感極まったご様子で、私も思わずうるっとしてしまいました。S様は約30歳で私たちよりもお若い年代ですが、初めての企画に参加するにあたっての打合せや、二次審査での設計者に対しての質疑など、僭越ではありますが、ご自身での考えをしっかりお持ちで、しかもそれを適切に相手に伝えられる、とても素晴らしい方でした。S様には、見学会当日に感想などご挨拶を頂きたい旨、事前にお願いしてありましたが、きっと、今までのコンペでの家づくりを振り返って、しっかり挨拶の内容を考えて下さったこと、そして本当に、群馬建築士会の住宅設計コンペに家づくりを頼んで良かったと思って頂いていることを感じました。

住宅設計コンペでは、微力ではありますが担当者として、青年委員会のみなさんと一緒に、企画の段階からいろいろと苦労をして来たつもりです。「初の群馬建築士会のコンペの建主として応募してくれた建主様にご迷惑をお掛けすることはできない、最高の家づくりを楽しんでもらいたい」との気持ちだけでやって来ました。そうした中、田中さんや関さんはもちろんのこと、応募して下さった会員のみなさま、一緒にコンペを企画した青年委員会のみなさんのおかげで、建主様からこのような最高の評価を頂けたのだと思います。本当にありがたいことです。

これからもこの住まいで、S様ご家族が、健やかな生活を営まれますよう、心からお祈り申し上げますとともに、今後のコンペの参考として、たまには住み心地などおうかがいしたり、お邪魔できれば良いなと思います。

さて、この完成見学会の様子も交えて行なわれる、来週の関ブロの発表はいかに?

2009年6月 8日 (月)

「高崎の黒い家」がスタートしました!

090606_047 6月5日に「高崎の黒い家」の地鎮祭が行なわれました。薄曇の空模様でしたが、お施主さんのご両親もご出席され、滞りなく終わりました。H様、おめでとうございました!

Hさんと初めてお会いしたのは何年前でしたでしょうか? 偶然に再会して今日の日を迎えられるとは、何だかとても不思議な気分です。住まいづくりでは、外観に特にこだわりを持っておられて、Hさんからいろんなご要望やイメージをお聞きし、それを受けて提案をし、いろいろに話し合いを重ねながら今回の黒い家にたどり着きました。お施主さんにとっても、まさに渾身の一作のようです。

この住宅は、関工務所さんとの共同設計になります。打合せはいつも関工務所さんの高崎事務所でさせて頂いています。ご夫婦揃って真摯な方で、打合せも楽しくできています。最終的に関工務所さんでの施工をお決め頂いた際に奥様が「やっと決まったね・・・」とポツリとつぶやいたのがとても印象に残っています。今まで何年もかけていろいろな会社や設計事務所さんとのやりとりもなさったと聞いていて、ホントにここまで来るのにいろいろ調べたり悩んだりなさったようです。ご夫婦の期待に沿えるよう、現場が始まってからももちろん頑張って行きたいと思っています。

2009年6月 6日 (土)

「構造計算しているから大丈夫」?

090606_050 先日、現在施工準備中の「高崎の黒い家」の構造担当者と打合せしました。構造は、SE構法という、集成材と金物を用いた木造です。特徴のひとつに「全棟構造計算する」という点があり、今回の家でも構造計算をしてくれました。余談ですが、木造における接合金物は、簡単に言って、①仕口や継ぎ手加工の合理化、②構造性能の担保、のふたつの目的があって、①だけを目的に開発された製品も結構あって、こうした製品は構造計算にはほとんど役に立ちません。

こうした「構造計算」を売りにしている建物や商品について、特に技術者ではなくて営業さんなどの口からでしょうか、「構造計算しているから安心」などの説明を聞くことがあります。たまに設計者の口からも、こうしたフレーズが聞かれます。もちろん、かいつまんで要点だけわかりやすく伝えているというケースもあると思いますが、でも実際は「構造計算している=安全」ではないので、誤解を招きやすく、良い表現ではないと思っています。「構造計算している=地震に強い」というのも間違いです。でも、構造計算を否定するのも間違いです。一般の方の中には、「さすがに構造計算をしているから基礎や柱・梁が太いねぇ」なんてことを言われる方もいます。必ずしもそうではないのですが・・・。

端的に言うと構造計算は、「ある一定の条件が満たされている場合に、安全性の根拠になる」ということで、少なくとも「ある一定の条件が何なのか」を理解する必要がありそうです。

今回の「高崎の黒い家」では、SE構法の提供元で、構造計算も行なってくれるNCNから提出された構造計算書の中身を、その「ある一定の条件が満たされているか」について最低限チェックし、疑問に思う点がいくつかあったので、構造担当者に連絡をとり、質疑応答をしていました。そうした中で、直接説明してくれるとわざわざ群馬まで出向いてくれて、いろいろなやり取りをしました。

事前に疑問点について見解の交換をしていたこともあり、当日は追加検討書も作ってきてくれてOKとの理解ができ、一定の安心感が得られました。構造担当の方も、しっかりと説明しようとの気持ちが伝わる方でしたし、NCNの構造設計の部門の人たちの総合力を感じることもできたように思います。(宣伝みたいに「完璧だ」とかいうわけではありませんが)「SE構法の構造計算ソフトって、そんな中身になってるんだ~」なんて思うこともあって新鮮でしたし、勉強にもなりました。

姉歯氏の耐震偽装事件を受けて、いわゆる「適判(構造計算適合性判定)」制度が始まって以来、鉄骨やRCなども含め、いろんな構造設計者と組み、ひとくちに構造設計者と言ってもいろんな方がいることを理解させられました。担当した物件で、適判でNGになり、確認申請の出し直しになったこともありましたし、適判からの質疑に、「ちゃんと適判通るかなぁ?」など不安を持ちながら、構造設計者と一緒にアタフタして回答を考えたこともありました(ただし、必ずしも「適判でNGになってしまう=構造設計がダメ」ではないです。いろいろなケースがあるようです)。適判制度の開始とともに、構造計算をした建物の構造計算や構造図については、構造設計者が責任を持って行なうように法改正がなされましたが、だからと言って、全体を統括する立場である意匠設計者が、構造設計・構造計算の中身にノータッチでいることも良くはないでしょう。構造の専門家である構造設計者の設計者判断や作業を尊重しながらも、建物の構造の安全性確保のため、ひいてはクライアントのために、意匠設計者としてできることはしていかなければと思っています。まだまだ努力や経験が必要ですが、頑張って行きたいと思います。

このブログ記事自体もかいつまんで書いていますが、クライアントに対しては、難しい内容であっても、大事なポイントにしぼって、わかりやすく上記の内容を説明をするよう心掛けなければと思っています。

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