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2008年5月

2008年5月26日 (月)

レーモンド展と高崎哲学堂

今週の日曜に、最終日のレーモンド展(「アントニン&ノエミ・レーモンド展 -建築と暮らしの手作りモダン」)を観に高崎市立美術館ほかに行ってきました。すっかり忘れてしまっていました。最終日ということもあり、結構な人の入りで、建築関係、美術関係者が主だと思いますが、県外からの来場者も多いと受付の職員さんが教えてくれました。

高崎市立美術館、高崎哲学堂、群馬音楽センターの3会場を使い、建築家アントニンレーモンドの作品と、その妻ノミエ・レーモンドが作った家具や絵画などが展示されていました。

アントニン・レーモンドは、チェコ生まれの建築家で、日本における近代建築に少なからず功績を残した人物です。もちろん、群馬音楽センターの設計者としても良く知られています。レーモンドの作品の展覧会は、今までに何度か見ているのでざっと見て、久しぶりに高崎哲学堂へ行ってきました。この展覧会においては、今はなき麻布笄町のレーモンドの自邸を写し取って建て、レーモンドの建築スタイルを踏襲している高崎哲学堂(旧井上邸)も、「レーモンドの実作品を観る」という位置付けで会場になっていたようです。

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やっぱり何度見ても、この建物は良いなと思います。当時の近代合理主義の思想を繁栄させ、余分な装飾などのない簡素なつくりでありながらも、しっかりとデザインされています。時間の経過とともにツヤを増しているかのような木部も、とてもしっとりとした雰囲気を醸し出すのに貢献していますし、庭との一体感も心地よいです。

この建物は、井上工業の元会長・井上房一郎氏の自邸として、当時親交の深い建築家の1人であったレーモンドの自邸を井上氏が気に入り、レーモンドの了解の下、ほとんど同じようなつくりでここ高崎西口に建てたものです。のちに井上工業の経営が傾きかけたときに、市に没収され、競売に掛けられましたが、井上氏が晩年取り組んだ「哲学堂運動」の中心であった「高崎哲学堂」が奔走し、落札して今に至っています。高崎駅からすぐ近くの利便性の高い立地ですから、他にも落札したい人はいたわけですが、さまざまな方々のご尽力で、昔ながらの姿をとどめることができているのは、本当に喜ばしいことだと思います。

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今から10年以上前になりますが、私も井上工業の社員で、まだこの建物の主がいた頃に、ここに招待して頂いたことがあります。正月の寒い時期の新年会でしたが、暖炉には火がともされて室内はとても暖かく、ぬくもりあふれる空間だったことを良く覚えています。やはり使われている建物には、しっかりとした息遣いが感じられます。他には、ピカソの直筆サイン入りの本が無造作に本棚に積まれていたり、何気なく座っていたイスや置かれていた家具などがノミエの作だったりと、かなりビックリな建物でした。

哲学堂の案内をしていた美術館の職員の方に聞いてみたら、最近は哲学堂の活動も、週末に集まりがたまにあるくらいだとか。哲学堂の事務局をしている(今でも?)熊倉さんは、以前の会社の上司ですので、私も当時、哲学堂の会員になり、講演会の準備の手伝いなどにも借り出されていました。吉本隆明さんとかが来たときは、著作を読んでも結局私にはあまりわからないのですが(笑)、 ミーハー感覚で見ていた記憶があります。

「哲学とは、私たちが、私たちの社会に賢明に生きようとする願望の学問です。高崎哲学堂は、現在の政治や教育の手の届かないことを勉強する高崎の寺子屋です。」

だそうです。私などが言うのも恐れ多いのですが、非常にわかりやすく意義のある活動だと思っています。

ということで、この高崎哲学堂の建物は、普段は公開はしていないそうですが、週末など、哲学堂の関係者の方がいれば、見学できるそうです。家づくりをしようとお考えのみなさんにも、ぜひ一度見て頂きたい建物だと思います。

2008年5月24日 (土)

昔の会社のOB会

080524_013_2今日は、以前に勤めていた井上工業というゼネコンのOB会があったので参加してきました。OB会は任意で設立されているらしく、いくつかに参加したことがありますが、今日のOB会は「上信越沿線」ということで、信越線と上信電鉄沿線の人を中心に声が掛かったようです。私はこのOB会に参加するのは初めてでした。この手のOB会に行くとほとんどそうなのですが、またまた私が最年少、一番の若輩者だったようです。

場所は、安中で一番知られた料亭?宴会場?の並木苑です。そこに転職されたOBの方が、このOB会の代表をされているようでした。

私も今の仕事を始めてから5年近くになります。私は井上工業に在籍していたのが5年ほどなので、知らない先輩の方も多いですが、以前にお世話になり、今でもお付き合いをさせて頂いている方もたくさんいて、楽しく過ごさせて頂きました。自分で設計事務所を始めて以来、井上工業のOBの先輩には、いろいろとお世話になって来ました。本当にありがたいと思います。今回も、いろんな方にご挨拶させて頂いたり、新しい出会いもありました。今後もこうした会が続いて行けば良いなと、改めて感じました。

2008年5月19日 (月)

日本プロゴルフ選手権 in 安中 2

080525_150昨日のブログの続きです。

自分はグリーン廻りに陣取っていましたが、せっかくなのでプロのティーショットも見ようと17番ホールへ行きました。さすがにスイングは早いのですが、インパクトの音は、クラブによっても違うのか、それほどでもなかった印象でした。でも、どの選手も「ドーン」という感じでボールに当てて行きます。とても重量感のあるスイングで驚きました。かなりの飛距離が出ているのだと思いますが、くもり空だったので打球が追えずに残念でした。

それと一番印象に残ったのが、「ゴルフの試合って静かなんだなぁ」ということです。テレビでも、選手がアドレスに入ると「お静かに」の札が挙がるので、そういう時は特に静かに観ないといけないのだろうとは思っていたのですが、それ以外でも、会場はかなり静かでした。グリーン廻りで聞こえるのは、良いアプローチやパットに対しての「おぉ~」という声と拍手、イマイチのショットなどに対しての「あぁ~」というため息くらい。選手らもキャディーさんとかといろいろ話をしながらプレーをしているのかと思っていたら、そうでもないらしく、グリーンのそばにいても選手達の声は全く聞こえて来ませんでした。ゴルフって、ギャラリーも静かだし、戦っている選手達はひとりで黙々とプレーをしている印象で、何だか珍しいスポーツのように感じました。

子供を連れて行くことについては、やはり心配があったので事前に友人に相談しましたが、小さい子供づれの観客も多く、グリーン廻りでも結構観られました。でもさすがに最終組に近づくとギャラリーも増え、しかもみんな静かにプレーを見守っているので、子供は泣かないにしても、いきなり大声でしゃべりだしても困るので、グリーンの上の方で観ていました。

結果は、テンガロンハットでお馴染みの片山晋呉選手が、通算23アンダーで優勝しました。この大会では20年前の尾崎健夫選手の記録を破っての、史上最高のスコアだったそうです。インタビューでは「狙って勝てるようになって嬉しい」と言っていました。でも片山選手は、遠くから見ると、ゴルゴ松本に見えて仕方ないのですが・・・(笑)

表彰式では、大会会長などのほかにも、大会名誉顧問として県知事や安中市長、高崎市長も出席し、片山選手に副賞を贈っていました。県知事からの副賞は、上州牛10キロとかで「おぉ~」という感じでしたが、安中市からの副賞は、自性寺焼の焼物、磯部せんべい半年分と梅干という、安中の特産品でした。「磯部せんべい半年分って何枚だよ?」と、会場から笑いが起こっていました。高崎からは地酒?と福達磨が贈られていました。

こんな感じで初めてのゴルフ観戦が終わりました。普段はあたふたとプレーして、ゴルフ場を楽しむ余裕もなかったのですが、暑くもなく寒くもない陽気の下で、新緑を堪能しながら、初めてゴルフ場をゆっくりと見られたような気がします。ゴルフ好きの人はもちろん、そうでない人でも、観戦自体がレジャーのひとつとして楽しめそうだなと思いました。県内では女子プロは年に何度か試合があるそうなので、今度はそちらも観戦してみたいなと思いました。

2008年5月18日 (日)

日本プロゴルフ選手権 in 安中

080525_151 今週は安中市のレイサムゴルフ&スパリゾートで、男子プロゴルフのメジャー大会のひとつである日本プロゴルフ選手権が行なわれていて、友人と一緒に日曜に観戦に行ってきました。自分は初めてのプロゴルフ観戦です。かみさんも観たいというので、子供も連れて行きました。レイサムは、以前はプレスカントリーというゴルフ場名で、特にプレー費が高いわけでもなかったので、自分も何度か行ったことがあるし、何と言っても自宅からすぐ近くでの男子プロゴルフの大会なので、とても楽しみにしていました。

この大会の序盤のポイントは、プロ転向後の初の国内メジャー挑戦となる石川遼選手の成績でした。もちろん人気選手なので自分も観たいなと思っていたのですが、予選落ちしてしまいました。自分ら夫婦のチケットは1枚ずつなので、予選で確実に石川選手を観るか、やはり盛り上がる日曜に行くかで迷っていたのでかなり残念でしたが、まあまたいずれ、石川選手を観られる機会もあるだろうということで。

ゴルフ場へは、新幹線の安中榛名駅やその他の広い駐車場がある場所からシャトルバスで行くようになっていました。ゴルフ場に着くと、いろいろテントが建っていたり、人や店がたくさんで、プロの大会が来ると、こんなに雰囲気が変わるものなんだなぁと感じました。もちろん入念にコースも手入れしているのでしょう、グリーンもかなりきれいに見えました。

自分達は、最後に選手が上がってくる18番ホールのグリーン周りにレジャーシートで場所を取って、少し周りのコースを見に行くというくらいです。テレビで見掛ける選手がチラホラいます。友人達はゴルフ好きで詳しいので、あれが宮里藍選手の兄だとか、いろいろ教えてくれます。ほとんどの選手はテレビで観るより大きくない印象でしたが、さすがに上半身はみなさんガッチリしていたように思いました。

この大会を観るまで知らなかったのですが、「すし石垣」という選手がいました。日本のプロゴルフにデビューする前からアメリカでプレーしていたとのことで、その際につけた名前だそうです。シャツと靴下が緑でパンツが黄色という、目立つ格好をしていました。18番のグリーンに来ると、観客席のおばさん?らから「すしさ~ん!」という黄色い声も。何気に人気があるようでした。ラウンド終了後には、ファンへのサインや握手で、長蛇の列ができていました。

つづく・・・。

2008年5月14日 (水)

記者クラブに行ってみました

 昨日、開催中の建築士会の設計コンペの広報のために、高崎市役所の記者クラブへ行ってみました。もちろん、記者クラブに入るのは初めてです。

 高崎市役所の場合は4階に記者クラブがあり、9社が入っているということも初めて知りました。事前に電話をしたら、記者クラブの受付というのがあるというので5時近くに行きましたが、既に受付の人は帰っていて、たまたまいた産経と上毛の記者さんが親切にも対応してくれました。

 今回のコンペでは、事前の応募者募集などの内容の掲載をしてもらえればと思っていたのですが、結果の記事などに比べると、なかなか難しいようです。でも今後も、何か新聞社さんで取り上げて頂きたいことなどがあれば、こうした場所も有効に活用して行ければと思いました。良い勉強です。

2008年5月13日 (火)

色決めと図渡し

 今日は午前中から、高崎の現場の色決めに行ってきました。

 内部は、壁の羽目板と珪藻土、天井はクロスの色が主です。羽目板はベイスギできれいに貼れていて、塗装は汚れ防止のクリアー程度ということですんなり決まったので、あとはその無垢の羽目板に合わせて、壁の珪藻土と天井を自然な色合いで決めればOKだったので、ほぼ即決でした。

 問題は外部。外壁にもベイスギの羽目板と塗り壁があり、ベイスギは当面無塗装で行くことが決まっています。ベイスギの茶色が室内よりも濃く、きれいでとても良いのですが、どうしても経年変化で銀白色に変化するので、それをある程度見込んでの色決めになります。あとは、フレキシブルボードの壁もあるので、それも、他の部分との兼ね合いを考えないとならないので難しいです。最後は、施工会社である施主さんが、「まあ、塗ってみて良くなかったら、オレが足場を組むか」と。私も「じゃあ自分も、刷毛を持って塗りに来ます」と言葉をついで、無難に終了しました。

 木の部分はしばらく前から貼られていたので、おおよそ仕上がりのイメージが付きましたが、他の塗り壁などの部分も決まって、いよいよ竣工に向けて急ピッチで進みます。仕上りがとても楽しみです。

 午後は、先月から今月頭に掛けてやっていた実施設計の図渡しでした。しばらく前に概算用ということである程度の図面を施工会社に渡していたので、既に質疑が来ています。それらに回答しながら図面の調整をし、今月下旬には建築確認(の事前審査)の提出です。適判物件なので、建築確認がおりるのはしばらく先になります。高崎の現場も、ディテールなど、結構気合を入れて取り組んだ建物ですが、こちらの建物もこだわりを結構入れこませて頂いたので、今から現場が始まるのが楽しみです。

2008年5月 6日 (火)

初節句

先月末に実施設計を1本まとめ、GWの後半は、のんびりできるかと思っていましたが、何だかんだで仕事が残り、4連休も結局、仕事半分、休み半分になってしまいました。

でも5月5日は、子供の初節句で、いろいろと行事めいたことをしてみました。

080525_001 まずは床の間にかぶとを飾ってと。これは自分が子供の頃に買ってくれたものです。かぶとのお下がりは縁起が悪いなんて話も聞きましたが、んーなのお構いなしです(笑) ちなみに左にいるのはスティッチ。今年のホワイトデーのお返しというのをスーパーで買ってきたのですが、キャンディに、その何倍もの大きさのスティッチの人形がついていたので、子供も喜ぶかな?と思ってそれにしました。子供は最初は怖がっていたみたいですが、今ではすっかり仲良しになって、噛み付いたり、タックルしたり、一緒に寝たりしています。かぶせているかぶとは、かみさんのお手製です。花菖蒲なんかも活けました。かみさんのセンスですが、どうでしょうか。それと我が家にもらわれて来てもう10年近くいるミッフィーです。「お手玉ミッフィー」というんだそうです。ひとりではかわいそうだとかみさんが言うので、色違いのをあとで買いました。かみさんは「ウサ」と呼んでいます。その隣は、安産祈願でもらった狛犬の「コマちゃん」です。かみさんが友達から頂きました。お手製です。うまい!

080525_079 夜には、菖蒲湯にも入りました。元気に育ちますように。

2008年5月 1日 (木)

鯉のぼり

080505_502 今年のこどもの日は、子供の初節句なので、かぶとか鯉のぼりを買おうとのことになり、先月末に鯉のぼりを買いに行きました。私が子供の頃には家に鯉のぼりがなく、よそのものを見て、少しうらやましいなと思ったことがあったので、小さいものでもよいから欲しいと、私自身が思ったというのもあります。

下調べもせずに急遽買うことにしたので、思い当たった高崎の五月人形店に行ってきました。小さい鯉のぼりなら、2万円くらいからあるとの話を聞いていたので、わりと気楽な気持ちでお店に入りました。鯉のぼりの購入シーズンも終わりの方でしたが、ズラッと鯉のぼりが並べられていました。でも、思ったより高い・・・。

080427_396 リーズナブルな価格のものもあるのですが、ナイロン製だとかで、鯉の柄も、高いものと並べられるとハッキリと違いがわかります。「こちらの鯉のぼりは、生地に撥水加工がしてあって汚れづらくなっています。それと、ウロコのところに金粉がまぶしてあるので、結構きれいに見えますね」なんて説明を受けるのですが、確かに豪華さというかが全然違います。吹流しのデザインも値段が高いものほど良くて、「これは厄除けの○○が描かれてます」なんて。なるほど~、こういうところで値段に差が出てくるのか~、と思わず感心してしまいました。

あとはやはり、鯉のぼりの長さによっても値段が違いました。でも私の家は、昔ながらのポールを立ててあげる大きな鯉のぼりなんて買えないし、庭にスペースもないしで、べランダ用という、台でポールを支える2mの長さの鯉のぼりを買うことにしました。それでも柄がきれいなものを選んだので、そこそこ見栄えがして、とても気に入りました。

店の在庫が既に切れているのことで、数日後に宅配便で届きました。組立は簡単で、庭のウッドデッキに置いて据えつけてみました。子供はじーっと鯉のぼりを見ていますが、まだ特にどうということもないみたいです(笑)

あとで小耳にはさんだのですが、同じ長さの鯉のぼりでも、ナイロン製など、生地が軽い方がなびきやすいなどもあるんだそうですね。言われてみればその通りだろうなと。ただでさえ1階においているのでなびきづらい方なのかも知れませんが、それでも結構元気に泳ぎます。この時期は、風がどちらからどのくらいの強さで吹くものなのかということに、鯉のぼりを買ったことで改めて気付かされました。

ちなみに、飾りたての頃に、ポールの固定の仕方が悪くて鯉のぼりが倒れ、ポールの先の矢車が壊れてしまったので、買ったお店で修理などができないか問い合わせてみたら、いくつかのお店をあたって、展示品で使っていた同じタイプの矢車をわざわざ届けてくれました。何て親切なんだろうと感激してしまいました。

高崎にある、「人形処 かんとう」です。

良いお店から購入できたようですし、毎年子供の成長と共に、この鯉のぼりを楽しんで行きたいなと思います。

 

 

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