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2008年1月29日 (火)

壁の強度不足?

 何やらまた、どこかで聞いたようなことが報じられました。テレビのニュースでも扱われていました。テレビでは、「設計会社のミス」と伝えられていたのですが、かみさんが、「筋交を入れるのって、設計の仕事なの?」とポツリ。もちろん設計者の仕事です!どの壁にどのサイズの筋交をどういう向きで入れるかは、大工さんが決めているのではありません。建築士の資格を持った者だけが、その設計をすることができます。

 木造の構造計算は、ビルのような本格的な構造計算は義務付けられていなくて、「壁量計算」という簡易的な方法で行ないます。それと合わせて、筋交などが入った耐力壁がバランス良く配置されているか検討し、その壁などに関わる柱に、適切に金物を付けることが法律で決められています。ただし、木造2階建戸建住宅などのような建物では、「確認の特例」として、建築士が設計していれば、耐力壁などの入り具合などは、建築確認で審査の対象にならないことになっています(ただこの特例も、今年中に改正される予定です)。ですから、ノーチェックといえばそういう面があります。ただ、例えば高崎市役所など、壁量計算や金物の図面など、確認申請時などに提出させている検査機関もあります。私はもちろん、建築確認に添付する必要がなくても、こうした計算は添付して、お施主さんにもお渡ししています。

 一部報道では、中には建築基準法の基準より4割ほど少ないものがあったとのことですが、建築基準法は、建物としての最低限の基準を定めているもので、今は、建築基準法で定められた壁量の1.2~1.5倍の耐力壁を設けることを推奨している人も多いですので、4割少ないというのは、かなり少ないと感じます。

 詳細がまだ不明ですので、何とも言えませんが、数百もの建物で、専門化が計算を間違えるということは、非常に考えづらいと思うのが普通でしょう。今後の報道にも注目したいと思っています。

 「たかが筋交を数本抜いたくらいのコストダウンなんてたがか知れているのだから、まさか意図的にはしないだろう」という印象もあるのですが、コスト管理をそこまで徹底している会社は結構あるようです。筋交には、材料の品質に関する規定がないので、節が多くあって少しでも安価な木材を使う業者さんもいるとの話も聞いたことがあります。でも、節や割れなどがある材料を筋交で使ってしまうと、地震や強風時に、想定した耐力が得られない場合があり得ますので、避けなければならないこととされています。

<ファースト住建>住宅700戸の壁が強度不足 業者のミス

1月29日2時33分配信 毎日新聞

 大証2部上場の住宅施工販売会社「ファースト住建」(兵庫県尼崎市)の木造2階建て住宅約700戸の壁が強度不足であることが、関係者の話で分かった。いずれも建築基準法に基づく安全率に達しておらず、強風や震度5以上の地震で倒壊する可能性がある。設計を請け負った約10業者のミスが原因とみられる。同社は「まだ調査結果が確定していない」として公表していない。

 過去、木造2階建て住宅で強度不足が発覚した会社は、同社と、いずれも同社の元関係会社「一はじめ建設」(東京都練馬区)、「アーネストワン」(西東京市)の3社のみ。国土交通省は「危険性を認識しながら居住者に通知しないことは問題だ。事実を確認し、指導したい」と話している。

 国交省は07年7月、ファースト住建が分譲した2階建て木造住宅32戸で強度不足が見つかったと発表した。木造2階建て住宅は建築基準法施行令で、地震や台風などによる横からの力に耐えられる一定の耐力壁の設置を定めているが、基準を満たしていなかった。

 その後、同社の物件がある大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山の各自治体が約6000戸の調査を開始。これまでに、耐力壁不足や不適切な配置などの問題物件が、少なくとも計約700戸見つかった。調査は現在も続いている。

 ファースト住建は一建設現会長が99年に設立。一建設出身の中島雄司社長が00年に社長に就いた。06~07年には一建設で約1200戸、アーネストワンで約400戸の同様の強度不足が発覚し、両社は改修を進めている。国交省は07年12月までに、両社の耐力壁を設計した建築士18人の免許を取り消している。【高橋昌紀】

 ファースト住建広報IR課の話 自主調査も進めており、最終結果が確定次第、対応を考えたい。現段階で調査の詳細は説明できない。

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