建築士製図試験の監督をしてきました
今日は、朝はひんやりしていましたが、日中は天気も良く、気温も上がって、絶好のお出掛け日和でした。でも、着実に秋になって来ています。
そんな中、二級建築士の製図試験の試験監督に行って来ました。
建築士資格は、設計及び工事監理(簡単に言うと、設計図と実際の工事が合致しているかのチェックなど)についての国家資格なわけで、一級、二級、木造の3種類があり、それそれで、設計や工事監理をできる建物の種類や規模が決められています。また建築士試験は、年に1回、学科と製図の試験があり、学科試験に合格した人だけが、製図試験を受けられ、製図試験に合格すると、晴れて建築士資格をもらえるという仕組になっています。
建築士試験の監督というのは、例えば「大学受験の模試の試験監督」などというのとは違って、結構大変です。何せ、受験生は、この日のために1年間、もしくはそれ以上の時間を費やして準備してくるわけで、「もし自分がきちんとした対処ができなかったために、受験者の集中が途切れて、今までの努力が水の泡になってしまったらどうしよう・・・」なんてふうに気を使ってしまうからです。自分たちも、一生懸命頑張って、その試験を何とかクリアーしてきたうちのひとりなわけですので。もちろん受験生の意気込みや緊張感には及びませんが、監督している側も、かなりの緊張を強いられる人もいるようです。
いずれにしても受験者のみなさんが、今まで頑張ってきたものを100%出し切れるように願うのみです。
製図試験というのは、実務をやっている立場からすると、実際には大した内容ではないのかも知れません。試験問題としては、「こういう建物です。だから、こういう部屋とこういう部屋を設けなさい。その部屋は○○㎡以上にしなさい。そして、その部屋とこの部分は、直接行き来ができるようにしなさい。全体としては○○㎡以下にしなさい」など、一般的な仕事の場で見られる「設計与条件」が、そうですねぇ・・・、20~30くらいあるのでしょうか?それを満たして建物の基本設計をしなさい」というもので、その条件を満たせていない部分があれば減点して、ある一定の点数以上であれば合格です、という感じの試験で、建物の諸性能について、どれだけ熟知しているかとか、デザインが良い建物にできるかなどは、一切問われない試験です。
余談ですが、群馬県での建築士試験の会場は、近年ずっと前橋工業高校で、学科の試験は、暑さを極める7月(特に一級の試験は7月最終日曜)なので、高校であるが故に「エアコンがない」ため、暑さとの戦いになります・・・。
思い返せば、自分が一級建築士の製図試験を受けたのが平成10年で、今までに、学科試験の監督はさせて頂いたことはあるものの、製図試験の監督は初めてで、実に8年ぶりの製図試験の風景でした。
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